内容説明
本書は、景気循環論体系を原理的に再構成することをその狙いにしている。つまり、景気循環論を原理論上に正当に位置づけながら景気循環各局面の「典型的特質」と「局面転換の論理的必然性」とを明確にし、そのうえで、資本主義経済におけるこの景気循環メカニズムの「機能」と「本質」を体系的に解明すること―をその目的にしているといってよい。その点で、景気循環論の原理的体系構築の試みにこそ、筆者の目指す基本的課題が置かれていると整理できよう。
目次
1 景気循環論の方法―原理論の終結規定
2 景気循環論の形成―『資本論』体系の景気循環論
3 景気循環論の展開―宇野体系の景気循環論
4 好況期論の構成
5 恐慌期論の構成
6 不況期論の構成
7 景気循環論論争の構造と展開
8 景気循環機構と価値法則の展開
著者等紹介
村上和光[ムラカミカズミツ]
1947年札幌に生まれる。1970年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1975年東北大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、金沢大学経済学部教授。経済学博士
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