内容説明
99年夏、挑発的な本書をめぐってスローターダイクに代表されるドイツのポスト・モダン派(ベルリン世代)とフランクフルト学派を始めとする戦後派の批判的知識人たち(ボン世代)との間で、知的ヘゲモニーをめぐる論争が展開された。
目次
「スローターダイク論争」とドイツのポスト・モダン
「人間園」の規則―ハイデッガーの『ヒューマニズム書簡』に対する返書
哲学者たちは何をやっているのか。―頓挫したスローターダイク論争への覚え書き
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょえ
2
著者はマスメディアの登場によって「書物の死」が訪れたと説く。書物とは、未来の友人に宛てた宛先のない(受取人を指定しない)手紙のようなものであり、その手紙の連鎖によって、古代ギリシャから現在にいたるまでの「人文主義」が形作られた。テレビやネットによって知的基盤がポスト書簡的になった現代では書物と人文主義は死んだ。著者は本書をハイデガー批判として書いたが、私は今の電子書籍やウエブ2.0によるテクストの氾濫を予言・整理したものとして読みました。2012/09/26
あーさー
1
mixiのレビューを読んでね2007/12/13
鳥
0
薄いけど「啓蒙」的。2014/11/11
秦野弘之
0
ドイツ思想界での内ゲバですらない一騒ぎを伝えるための資料としか考えられないように訳者の周到な情況解説に、英語版序文までつけて、だから資料に過ぎないので本文読まなくていい。2010/11/17