出版社内容情報
2001年6月1日第3刷が出来ました。
内容説明
本書は、哲学的巨人にまで成長してゆくヘーゲルの実像を、ドイツ・ロマン主義との関わりを通して、とりわけ彼が青年時代を共に過ごしたヘルダーリンやシェリングとの関わりを軸にして、思想形成期から哲学体系の構築に至る哲学的道程のプロセスのなかで浮かび上がらせる。
目次
第1章 愛
第2章 神
第3章 自我
第4章 生命
第5章 精神
第6章 国家
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みか
1
<ロマン主義的傾向>とも呼ぶべき、18世紀末のドイツの時代思潮の中で、ヘーゲルはその哲学を構想しました。哲学史において、ヘーゲルはロマン主義者と見なされることもあれば、まったく逆にロマン主義の批判者と見なされることもあります。伊坂氏によれば、ロマン主義との格闘があったからこそ、ヘーゲルは独自の哲学体系を構築し得たのです。本書は、ドイツ・ロマン主義と深い結びつきを持つ「愛」「神」「自我」「生命」「精神」「国家」の問題について、ヘーゲルの初期思想から哲学体系の構築に至る哲学的道程を論じています。2007/08/10