内容説明
本書は、1996年以降、農村経済研究会のメンバーが約20回にわたる研究会において議論を戦わし、その中で各自が獲得した成果の一部である。本書をまとめるにあたって、次の基本課題を設定した。グローバル化の進む現代資本主義のもとでの世界農業問題の再編に関する課題、日本経済の再生産構造と農業・農政の課題、土地所有・労働力再生産メカニズムと農業再編の課題、土地利用・農法の展開と再編の課題である。
目次
第1部 日本資本主義の再生産構造と農林業の危機(山田盛太郎理論の継承と発展;90年代における日本資本主義再生産構造分析序説―ME展開を基軸として;中核的農業地帯における雇用問題について ほか)
第2部 農業・農法と構造再編(戦後農政の展開とその論理―「農業解体」の政策過程;ムラの農地改革の歴史的意義;土地市場への公的介入とその意義―農地保有合理化法人・北海道農業開発公社の活動と北海道の農地市場 ほか)
第3部 グローバリゼーションと農業再編(現代国際食糧需給把握の基礎視角―ドル体制の展開に規定される国際穀物需給関係の今日的特質;WTO体制下の農業貿易と食料問題;カリフォルニア農業における労働力の確保と供給―レイバー・コントラクターを中心として ほか)