内容説明
明治憲法に先だつ明治10年代、自由民権運動最盛期に陸続として起草され、専制政府に深刻な危機感を抱かしめた諸憲法構想のなかで、最も徹底的な「国民の国家」を構築しようとして、今なお不気味な光をはなつ「憲法草稿評林」。皇帝リコール、皇胤中男系の継承者が絶えた場合の人民投票による皇帝選出を説く、なぞの下欄評者と、廃帝の法則を説く小田為綱の白熱した対話を分析し意義をさぐる。なぞの下欄評者とは誰か?
目次
第1章 天皇
第2章 皇位継承
第3章 議会
第4章 人民論
第5章 選挙
第6章 君民共治
第7章 宗教
第8章 明治維新論
第9章 下欄評者は誰か
第10章 ベンサムと島田三郎
第11章 ベンサムと下欄評者
第12章 ベンサムと小野梓と下欄評者
第13章 民権期の島田の論説と翻訳
第14章 なぜ書かれたのか
資料―「憲法草稿評林」(小田為綱関係文書)
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