目次
ロシア帝国とウクライナ(コサック社会;ロシア帝国の民族政策;ガリツィアにおける民族運動)
ロシア革命とウクライナ(1917年革命;ガリツィアの革命;内戦と飢饉;ウクライナ共産党)
ソ連邦とウクライナ(ソ連邦の形成とウクライナ;ウクライナ化政策―1923‐1933;集団化と飢饉;ウクライナの国連加盟;ウクライナ語の歴史;ウクライナにおけるキリスト教)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ex libris 毒餃子
11
ロシア・ウクライナ情勢を受けて。ウクライナが挙国一致でロシアに立ち向かう理由がよく分かりました。また、ソ連の理念からなる民族主義的思想からウクライナ語の普及が図られたのは新情報でした。2022/04/16
印度 洋一郎
3
ウクライナの歴史をソ連の民族政策を軸に分析した本。ウクライナ人の民族的アイデンティティの原点はコサックであり、ポーランドとロシアの間にあって苦難の歴史を歩みながら民族の意識を育む。そして、ロシア革命後もソ連の中にあって、常に自立志向でソ連の支配民族ロシア人とは対立を繰り返していた。その志向は右派民族主義者も、左派共産主義者も同様で、そこにイデオロギー上の対立や地域対立も絡んでくるの一層複雑になる。この本の記述の範囲は第二次大戦終結時の1945年までだが、ロシアとは融和と対立を繰り返していたことがわかる。2022/06/27