感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bevel
4
『知覚の現象学』の要約である「知覚の優位」は他でも読めるが、その後討論はこの本にしか入っていない。印象に残ってるのはブレイエが「生きられた経験」に否定的なこと(他者論が「私」の措定物になっていないかや科学の価値下げの疑義、そもそも知覚やその規範の位置づけに対する困惑など)。当時の柔軟な大御所の一人だと思うけど、それでもこんな感じかと。数学の位置づけや階層の問題、人文地理学やバシュラールとの一致、「刺激」の問題、「普遍としての意味(=絶対知、問題)」とその生命形態の問題、ボーフレの小物感などなど面白かった。2022/06/15
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