内容説明
円高不況、日米経済摩擦、国内経済の空洞化、大失業時代の開始等、今日、日本経済は空前の混迷を迎えつつある。高度成長によって形成された日本現代資本主義の実態を包括的に究明し、日本社会の危機の根源を明確にした、比類なき渾身の力作。流動する日本経済の徹底的解明!
目次
1 高度成長の構造と意味(伝統対近代の図式の崩壊;講座派神話の解体と現代;戦後改革の「革命性」;一般的危機=国家独占資本主義論を超えて;「平和と民主主義」の経済的基礎;解体する変革主体;南北問題への視角;高度成長をどうとらえるか;高度成長の資本蓄積構造)
2 高度成長の破綻と拡大する危機(資本主義の危機と教育改革;臨教審のウラにあるもの;「経済白書」の読み方;「高度情報社会」と労働;日本経済に迫る空洞化と大失業;「1%枠」をどう読むか;カジノ資本主義の死の舞踏)
3 高度成長と現代資本主義論の方法(現代資本主義の捉え方;経済政策と高度成長;高度成長の歴史的位相)