内容説明
イギリス憲法が制定法(statute law)・普通法(common law)・慣習(convention)の三者から構成されていることは周知であるが、議院内閣制は、その憲法的慣習の重要な部分として位置づけられている。イギリス憲法の研究においては、歴史的考察が重要視されるが、それはイギリス憲法が、歴史とともに発展してきた歴史的生成物であり、歴史の流れに柔軟に対応してきた性格をそなえているからである。イギリス憲法と歴史との密着したこの関連のゆえに、イギリス憲法の一部分を構成する議院内閣制の研究においても歴史的考察が必要であり、本書はこの点を配慮して歴史的叙述に多くの部分をさいている。
目次
第1章 序論
第2章 議院内閣制の起源
第3章 議院内閣制の発達過程
第4章 議院内閣制の確立
第5章結語