内容説明
本書は第二次大戦中の日本人・日系アメリカ人の強制立退き・収容政策の歴史に係わる論考である。従来の、陸軍に主導され、後に戦時転住局に引き継がれた、11万余名に対する政策を中心とした研究史の中ではあまり語られることのなかった、司法省による敵性外国人政策、特に二世の市民権放棄と戦後の日本への送還政策に焦点を当てた。そこには、第二次大戦という限られた時期の、日系アメリカ人という限られたエスニック集団の経験を超えた、より普遍的な論理に基づく政策が展開されていた。
目次
序章 本論文の課題と方法
第1章 強制立退き・収容政策の歴史再考
第2章 敵性外国人政策―逮捕・拘留
第3章 敵性市民政策―市民権「放棄」
第4章 本国送還政策―司法省の失敗
第5章 市民権「回復」訴訟―司法省の介入
最終章 敵性市民政策の歴史的現代的意義
著者等紹介
村川庸子[ムラカワヨウコ]
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。津田塾大学国際関係学研究科博士課程修了(国際関係学博士)。敬愛大学国際学部国際学科教授。研究分野、日米関係史、日米比較文化論、日系移民史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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