内容説明
良知の研究は、思想史研究と歴史研究を不可分のものとし、たえずその架橋をはかり、その橋をみずから往き来し続けながら橋自体の作り直しを図っていた。本書では、こうした研究の歩みを再構成する資料として、没後、その蔵書の散逸を防ぐため、テーマごとに蔵書の受け入れに応じた一橋大学附属図書館(一八四八年革命関連)と慶應義塾図書館(マルクス主義関連)の所蔵目録を収録した。
目次
1(西洋近代思想史の批判的再検討―カント最晩年の政治思想におけるロック批判の脈絡;国家・法・人格―マルクス「ヘーゲル法哲学批判」の問題性について)
2(アンドリアン=ヴェルブルク『オーストリアとその未来』と三月前期の諸問題;全ドイツ労働者協会におけるラサール崇拝の形成;反セム主義の地下水脈―ワーグナー論争をめぐって)
3(王権とユダヤ人特権―ポーランド・ユダヤ人の「一般特権」成立の経緯;検証・一九四一年リヴィウのポグロム)
良知力コレクション目録(一橋大学附属図書館所蔵;慶應義塾図書館所蔵)
著者等紹介
川越修[カワゴエオサム]
1980年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程退学。同志社大学経済学部教授
植村邦彦[ウエムラクニヒコ]
1981年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。関西大学経済学部教授
野村真理[ノムラマリ]
1983年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程退学。金沢大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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