内容説明
戦前・戦後を通して文学作品に現れた批判と抵抗の精神を読み解き、保守化さらには反動化しつつある今日的思想情況のなかで文学の未来を探る。
目次
第1部 戦前(大正革命思想の可能性―『種蒔く人』;志賀直哉と太宰治―エリート意識、レイプ、安心立命;パロディ文学の可能性と限界―太宰治 ほか)
第2部 戦後(ナショナルな思考の限界―国民文学論争をめぐって;梅崎春生―『桜島』から『幻化』へ;大岡昇平―歴史認識と歴史小説論 ほか)
第3部 現代(九・一一以後の思想と文学;「精神の自由と文学」についての今日的問題―基底的な考察から;暴力の欲望とニヒリズム―文学のなかの暴力 ほか)
著者等紹介
綾目広治[アヤメヒロハル]
1953年広島市生まれ。京都大学経済学部卒業。広島大学大学院文学研究科博士課程中退。ノートルダム清心女子大学教授。「千年紀文学の会」会員。「試想」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。