出版社内容情報
「光ファイバ通信技術」に関する世界最先端の研究開発状況をまとめた翻訳書。今後の超々高速光ファイバ通信に関する最先端がわかる。今後の超々大容量・高速光ファイバ通信に関する最先端の研究開発状況がわかる
「光ファイバ通信技術」に関する世界最先端の研究開発状況をまとめた翻訳書です。原著は、第1巻目(1979年発行)以降、7,8年間隔で発行されてきたシリーズ書であり、本書はその第6巻目にあたります。内容的には、本技術において焦点となる「部品、材料技術分野」と「システム、ネットワーク技術分野」をバランスよく取り上げ、現在、世界第一線で活躍する研究開発者がそれぞれの得意分野を分担執筆している点が大きな特徴であり、T(テラ)ビット以降の今後の通信容量を持つ超々大容量・高速光通信時代を展望するバイブル的書籍になるものです。中でも、クラウド情報などの旺盛なインターネット需要により切迫している従来技術の限界を強く意識して、伝送容量を増加する空間分割多重化やモード分割多重化などの新たな着想や提案を多面的に報告している点が大きなポイントとなっています。上下巻合計2288頁(全43章)にわたる内容は、当分の間、本技術分野をリードし、世界における開発の指針となるものと思われます。研究開発の手助けとなる参考論文も多数収録され、さらに略語集や索引も充実している点も読者の理解を助けます。
序章 全体像
・光ファイバ通信(第6版)について
・過去5年間の概観
・本書の構成
第?部:部品とサブシステム
第1章 分布帰還型ファイバレーザ
第2章 半導体フォトニクス集積回路送信器と受信器
第3章 光検波器と光受信器の進歩
第4章 通信応用のためのフォトニック結晶の基礎?フォトニック結晶レーザ?
第5章 高速高分子光変調器
第6章 低パワースイッチのためのナノフォトニクス
第7章 短距離応用のためのファイバ
第8章 空間多重化のための少数モードファイバ技術
第9章 マルチコア光ファイバ
第10章 プラスチック光ファイバとGbit/sデータリンク
第11章 高性能相互接続におけるハイブリッドと集積フォトニクス
第12章 高性能相互接続のためのCMOSフォトニクス
第13章 ハイブリッドシリコンレーザ
第14章 VCSELを用いたデータリンク
第15章 ASICにおけるコヒーレント送受信機能の実装
第16章 位相符号化信号の全光再生
第17章 超高速光時分割多重化
第18章 遠隔通信における液晶オンシリコン技術とその応用
(以上上巻)
第?部 システムとネットワーク
第19章 ファイバ非線型性と容量:単一モードと多モードファイバ
第20章 市販の100Gbit/sコヒーレント伝送方式
第21章 Tbit/sスーパチャンネルの進歩
第22章 光衛星通信
第23章 デジタル信号処理と光通信システムへの応用
第24章 光通信の先進的符号化
第25章 超高次変調形式
第26章 多重搬送波伝送
第27章 光OFDMとNyquist多重化
第28章 多入力-多出力信号処理による空間多重化
第29章 モード結合と空間分割多重化システムに与えるその影響
第30章 軌道角運動量を用いる多モード通信
第31章 マルチコアファイバを用いる伝送システム
第32章 エラスティック光ネットワーク
第33章 再構成可能フォトニクスネットワークにおけるROADMノードアーキテクチャ
第34章 IPと光ネットワークの融合
第35章 エネルギー効率のよい遠隔通信
第36章 次世代インターネットのための都市域と基幹転送ネットワークアーキテクチャ
第37章 光ネットワークにおけるストリーミング/経路選択の新アーキテクチャ
第38章 高周波数(>10GHz)マイクロ波フォトニクスリンクにおける最近の進歩
第39章 1-100GHzマイクロ波フォトニクスの進歩:ファイバ無線技術を用いた全バンド光無線アクセスネットワーク
第40章 PON:最先端技術と標準化
第41章 波長分割多重化受動光ネットワーク(WDM-PON)
第42章 世界におけるFTTXの布設
第43章 現代の海底伝送技術
(以上下巻)
略語集
索引
Ivan P. Kaminow[アイバン カミノフ]
Tingye Li[ティンギ リ]
Alan E. Willner[アラン ウィルナー]
木村達也[キムラ タツヤ]
目次
第1部 部品とサブシステム(分布帰還型ファイバレーザの進歩;半導体フォトニクス集積送信器と受信器;光検波器と光受信器の進歩;通信応用のためのフォトニック結晶の基礎―フォトニック結晶レーザ;高速の高分子化合物光変調器 ほか)
第2部 システムとネットワーク(ファイバ非線型性と伝送容量:単一モードと多モードファイバ;商用 100Gbit/sコヒーレント伝送方式;Tbit/sスーパチャンネルの進歩;光衛星通信;デジタル信号処理と光通信システムへの応用 ほか)
著者等紹介
Kaminow,Ivan P.[KAMINOW,IVAN P.] [Kaminow,Ivan P.]
カリフォルニア大学バークレー校(元、ベル研究所)
Li,Tingye[LI,TINGYE] [Li,Tingye]
故人。元、ベル研究所、AT&T研究所
Willner,Alan E.[WILLNER,ALAN E.] [Willner,Alan E.]
南カリフォルニア大学
木村達也[キムラタツヤ]
東京大学大学院工学系研究科を修了、工学博士。NTT研究所において光伝送方式、光ファイバ、光部品に関する研究を進め、長波長帯光ファイバ伝送方式、コヒーレント光ファイバ伝送方式、および光増幅中継伝送方式の先端的光ファイバ通信を提唱した。その後材料物性および情報科学の基礎研究マネジメントを担当して、量子光学、ナノサイエンス、材料科学、情報科学の基礎研究を推進し、NTT理事・基礎研究所長、NEC支配人、NTT‐ATシニアアドバイザを歴任した。IEEEライフフェロー、IEICEフェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。