出版社内容情報
土木構造に詳しくない専門外の人でも分かるPV構造設計の入門書
太陽光発電設備(PV)は2012年に開始されたFIT導入以降、一気に普及拡大しましたが、専門知識を持たない発電事業者等による構造安全性の軽視により、飛散・倒壊・水没などの事例が多発しています。事故やトラブルの原因の多くは、土木や架台・基礎の設計・施工の問題で、長期的に安心・安全なPVを構築することが急迫の課題となっています。また、近年、稼働中の発電施設の売買が盛んに行われるようになり、投資家等の注目を集めており、中古市場が活発に動いています。
本書は、専門的で難しい内容になりがちな構造設計について、専門外でも理解できるよう分かりやすく解説した入門書です。PVの構造設計に携わる方だけでなく、PV融資や中古市場での価値評価の参考書として、評価鑑定をされる方にもお薦めします。
内容説明
専門知識を持たない発電事業者等による安全性軽視により、飛散・倒壊・水没などの太陽光発電設備(PV)の事故が多発しています。事故やトラブルの原因の多くは、土木や架台・基礎の設計・施工の問題です。本書は、専門的で難しい内容になりがちな構造設計について、専門外の人でも理解できるよう分かりやすく解説した入門書です。
目次
第1章 太陽光発電設備の構造史と事故事例
第2章 構造設計の仕組みと考え方
第3章 耐風設計―風に対する構造計算の方法
第4章 構造計算の例
第5章 構造計算書でのチェックポイント
第6章 地盤と基礎に対する検討方法と留意点
著者等紹介
奥地誠[オクジマコト]
(一社)構造耐力評価機構、奥地建産(株)。大阪府生まれ。1977年奥地建産(株)入社。2000年同社代表取締役に就任。2001年住宅用太陽光発電架台、2011年産業用太陽光発電架台の製造を開始。2015年JPEA「10kW以上の一般用電気工作物太陽光発電システムの基礎・架台の設計・施工のチェックリストと留意点」主筆。2017・2019年「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン」発刊に関与。2018年奥地建産取締役会長。2019年(一社)構造耐力評価機構設立、代表理事に就任
飯嶋俊比古[イイジマトシヒコ]
(株)飯島建築事務所。神奈川県生まれ。1975年飯島建築事務所設立。1978年名古屋大学工学博士。1981年飯島建築事務所を株式会社に組織変更、代表取締役。(一財)ベターリビング鋼構造評定委員、アルミニウム建築構造協議会技術委員会委員、日本構造家倶楽部事務局。2010年第5回日本構造デザイン賞松井源吾特別賞「アルミニウム建築構造の普及・発展への貢献」受賞
田村良介[タムラリョウスケ]
(株)NTTファシリティーズ。神奈川県生まれ。1996年(株)NTTファシリティーズ入社。20年近く建物や鉄塔の構造設計業務に従事した後、FIT制度の初期の頃から太陽光発電所の架台・基礎における構造設計に携わる。さらに構造安全にかかわる経済産業省や(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構関連プロジェクトの有識者委員を複数務め、新JIS C 8955や電技解釈第46条の改正、架台設計ガイドライン等の作成に携わる。PMP、構造設計一級建築士
〓森浩治[タカモリコウジ]
(一社)構造耐力評価機構。大阪府生まれ。1986年(財)日本建築総合試験所入所。20年以上にわたって建築物の風荷重・耐風性能に関する研究に携わり、2015年博士号取得。2016年より奥地建産(株)で太陽光架台の開発に携わり、2019年(一社)構造耐力評価機構理事に就任。(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構プロジェクトの太陽光発電関連の研究を継続的に実施するとともに、太陽光発電や建築関連の各種委員会・研究会に参画
渡辺健二[ワタナベケンジ]
八千代エンジニヤリング(株)。愛媛県生まれ。1996年八千代エンジニヤリング(株)入社。一貫して港湾施設等の調査・計画、設計等に従事。専門はマリーナやコンテナターミナル。現在、専門知識・技術を活かして再生可能エネルギー(太陽光発電、洋上風力発電)関連の分野にも携わっている。技術士(建設部門:港湾及び空港)、海洋・港湾構造物設計士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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