出版社内容情報
5つの建築の断片を通して、設計する前に考えるべきことを凝縮し問いかける。
5つの建築の断片を通して、建築を設計する前に考えるべき大事なことを凝縮し問いかける、エッセイ仕立ての読み物である。
一般の人にとっては、建築が作られる過程で設計者が何を考えているかを知ることができる本であり、学生や設計者にとっては、建築が時間が経てもなお色褪せずに建ち続けることができる方法を考え続けるための入門書である。
世界三大デザイン賞の一つ「iF DESIGN AWARD 2019」(Architecture部門)にてGOLD AWARD受賞、「A’Design Award & Competition 2019(Architecture部門)」にて最優秀のGOLD受賞など、国内外から注目を集める建築家・石川素樹による、初の著書。
内容説明
設計で考えるべき大事なことを、建築の断片を通して、凝縮し、問いかける。iF DESIGN AWARD 2019にて、最優秀のiF Gold Award受賞、快進撃を続ける若手建築家の、書き下ろし初著書。
目次
ただそこに在るもの
1 対話―中央の家
2 観察―南荻窪の家
もともとそこに在ったもの
3 全体―望月商店
4 過程―桜丘町のビル
5 細部―西参道テラス
これからもそこに在るもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さたん・さたーん・さーたん
1
建築という物質的、というか質量の塊を扱うのに形而上学的な詩編のごとき語り口。町に溶け込むこと、日常に溶け込むこと、マクロ(社会)とミクロ(個人)の双方に気を配る建物をめぐる哲学は洗練されたハイセンスを感じさせる。が、こんなおしゃれな住居に住めるもんなら住んでみたいけれども、この建物群の遠景に透かされたフツーのビルやアパートの住人は複雑な心境ではなかろうか。私がこういう家建てるなら町の喧騒からも住宅街の白々しさからも遠く離れた畑や田んぼの一角がいい。2022/02/23
YuYu
0
詩的な文章に幻想的な写真で建築を見せている。筆者のウェブサイトに載る建築の写真も、素材の勝負のクローズ写真や、陰影感、素材感を表現してるものが多く、物のリアリティをとことん追求したいのだと感じ、素直に見てみたいと思った。 余計にこういう詩的な本では無く、魂の入った詳細図のある図面集を出してほしい。2019/12/23