出版社内容情報
いつの世でも奇妙な人々の逸話は好奇心を刺激する。彼らの奇行は我々の常識や通念の埒外にあるのではなく、我々の知の埒外にある。「ものぐるひ」の窓から<聖狂>の秘密をかいまみて<奇なるものの圏域>に足を踏み入れよう。
内容説明
愛される“ものぐるひ”、失踪を重ねる隠遁のカリスマ、所きらわず泣きじゃくる号泣の聖者―昔日の奇人たちの常軌を逸した生の軌跡が描き出す無形の思想。聖狂が密かに告知する知ならざる知。21世紀を生きるわれわれの自明性を“奇行と聖狂”から問い返す。
目次
1 奇行のリテラシー(カルナヴァレスクな生へ―増賀奇行譚の“ものぐるひ”;無形の自己へ―玄賓遁世譚の“ミスティフィケーション”;二而相対から不二絶対へ―内記上人説話の“号泣”)
2 聖狂のミスタゴジー(寿狂―内なる“常世”と聖なる“ものぐるひ”;法悦のパフォーマンス―日本中世のウーニオー・ミスティカ)
著者等紹介
相川宏[アイカワヒロシ]
1952年5月20日、千葉県生まれ。日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了。文芸思潮論。日本文化史論。現在、日本大学芸術学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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