福永武彦・魂の音楽

福永武彦・魂の音楽

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  • サイズ A5判/ページ数 333p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784273029340
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C3093

内容説明

ロマンの作家福永武彦は、功緻な方法を駆使して人間の内部の問題にアプローチ、ついに「死の島」で、夏目漱石の「『明暗』に源を発した日本の現代小説の一つの到達点」(加賀乙彦)を示すに至る。本書はその芸術と人生の真実を探求した著者積年の論文集。

目次

第1部 出生の問題(父なるもの―「河」を中心に;求める母―「幼年」を中心に)
第2部 愛と死(文体―「ある微妙なもの」;散文詩的メルヘン―「塔」;音楽的小説―「風土」;愛の不可性能―「草の花」 ほか)
第3部 福永武彦の世界(福永武彦詩集;風土;草の花;夜の三部作 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

4
詩は詩であり、小説は小説だから、そこに別個の機能があることは当然である。しかし福永は、詩の中に表現した「ある微妙なもの」を、小説という形式で表現したいと考える。しかし、ある微妙なものとは何だろう。それを詩的なものだと言えば、あまりにも小説を軽視したことになる。福永はそれを文体ではないかと考えた。文章によって構築された小説の全体が、その全体を等しく保たれているのは、この文体という微妙なもののお陰であると。文体はモナドであり小宇宙であると。 2020/09/12

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