内容説明
慶安三年成立の「絵入源氏」は、挿絵入りの源氏物語版本として知られているが、源氏物語全文に濁点・読点や傍注を施した画期的な本でもある。本書では、この「絵入源氏」を初めて忠実に活字翻刻して紹介し、その魅力ある挿絵とともに物語を楽しめるものにした。
感想・レビュー
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maekoo
5
中世和歌に造詣の深い清水婦久子教授が長年研究して来られた江戸時代初期の蒔絵師で歌人である山本春正編集の版本「絵入源氏物語」紹介解説の桐壺巻！ 底本を基本に忠実に翻刻し、その時代の享受と一部の権力者や富裕層のものであった源氏物語の裾野の広がりを知る事が出来ます。 35ページに及ぶ解説は、湖月抄等活字注釈書のテキストとして、更に契沖や宣長等の源氏物語研究にも実は寄与した事は間違い無く、その後の再版や改訂版も元の版を利用していることからも人気の程と広がりを感じる事が出来ます！ →②2023/11/01
