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出版社内容情報
目次
<第1巻第1分冊>
第1部 資本の生産過程
第1篇 商品と貨幣
第1章 商品
第2章 交換過程
第3章 貨幣または商品流通
第2篇 貨幣の資本への転化
第4章 貨幣の資本への転化
第3篇 絶対的剰余価値の生産
第5章 労働過程と価値増殖過程
第6章 不変資本と可変資本
第7章 剰余価値率
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おたま
32
やっと読めた、という感じ。第1巻第1分冊。マルクス自身も「なにごとも初めが困難だ」と書いている通り、最初の第1分冊、特に最初の章である「商品」での議論が難しい。いわゆる「価値形態論」の部分。実は私たちの身の回りに普通にあり、あることが当たり前の「商品」について、その「価値」がどのように生成されてくるのか。「使用価値」「価値」それらの区分から始まり「貨幣形態」にまで至る部分。私たちが当たり前と思っているものを、再度理詰めで問い詰めていく、その構え自体を理解することが難しい。第1篇「商品と貨幣」を押さえれば⇒2022/04/02
Tomoyuki Kumaoka
20
「資本に転化するべき貨幣の価値変化はこの貨幣そのものには起こりえない」 「商品の再販売からも変化は生じない」 「貨幣所持者は市場で、(現実の消費そのものが労働の対象化であり、価値創造できる)独自な商品に出会うのである-労働力に」 労働が資本を生み出す過程を詳細に、論理的に記述。 翻訳本かつ古い本なので、脳に汗を書きながら読まざるを得ない。 ただ、対比、引用される本なので読んでおくと、ほかの本を読む際に理解度が高まるだろうか(こういう意味ではギリシャ哲学や聖書の内容について知っておきたい)。 2017/08/27
Nobu A
7
途中から超早送り読了。何だろうこの読みづらさ。凡例、目次、第1版序文、第2版後記、フランス語版序文及び後記、第3版へ、英語版序文、第4版へと計68頁後にやっと第1章が 始まる。そして、文中に夥しい数とそれぞれが長い注釈。「商品は、まず第一に、外的対象であり、その所属性によって人間のなんらかの欲望を満足させる物である」と終始このような文章。漢字比率約半分。頭に残らない。読み込まれた方々には感服。気合いを入れ直して断食道場に携行でもしないと、熟読玩味は無理だな。完全な敗北感。続編2巻と3巻も手元にある。2021/06/14
M・U
7
商品には二つの価値、使用価値(消費することで欲を満たせること)と交換価値がある。また、富とはこの商品の集合体のこと、言い換えれば人の欲を満たせる集合体。そして商品は貨幣で買えるので、貨幣の集合体=人の欲を満たせる集合体と言える。そして労働力も商品である。資本家は安い賃金で労働力を買って多く儲けたい。他方労働者は沢山賃金が欲しい。両者の思惑が対立するとともに貧富の差が拡大。ここで共産主義の登場だが歴史上上手くいかなかった。現在は資本主義+税金により資本家の富を労働者に回すということで資本主義を維持している。2020/03/29
実存主義的マルクス主義者を目指して勉強するアライさん
6
まずは第一分冊を突破。まだまだ先は長い。しかしこの一冊でマルクスの理論の骨格はだいたい観取できます。労働力とは新たな価値を創造しうる唯一の特殊な商品です。資本主義社会を成立させる基盤となっているのは資本家ではなく労働者なのです。我々はいつしか資本の側に根源的な力があると思い込むようになってしまいましたが、錯覚に過ぎません。マルクスが暴いた資本主義社会は、その具体的形態を変容させつつも、今日に至るまで本質を存続させています。今こそ『資本論』を手に取ろう! 労働者の団結と自己解放のための闘いはここに始まる!2019/08/15