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内容説明
本書は、16世紀のネーデルランドの偉大な画家、ピーテル・ブリューゲルの絵をもとにして、ハンガリーで製作された3冊の本を1冊にまとめ直したものです。もとになっているブリューゲルの絵は、「子どもの遊び」「ネーデルランドのことわざ」「バベルの塔」です。これがそのまま原著の題にもなっています。これらの本の出版の意図は、ハンガリーの若い人たちに絵のひとつの見方を紹介することにありました。ひとつの絵を部分に分解し、部分の観察から全体を見直すことによって、その絵をよりよく理解することができるようになります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
140
ブリューゲルの3つの大作「子どもの遊び」「ネーデルランドのことわざ」「バベルの塔」についてそれぞれ15~18に分割してそこに描かれている小さな物語について解説しています。このようなものを見ると本当にブリューゲルという画家は民衆の生活についてよく分析していたと感じます。ある意味民俗学的な分析を絵の中に閉じ込めたような気がします。「子どもの遊び」は森洋子さんの大作で読んで理解していましたが、他の2作については初めてでしたので楽しめました。2017/05/11
かりさ
56
ブリューゲルの代表作「子どもの遊び」「ネーデルランドのことわざ」「バベルの塔」の三作品を場面ごと細部に分割して解説する、興味深く面白い美術解説書。ブリューゲルの豊かな想像力と感性に心から沁みわたるものを感じます。それぞれの作品をよく見れば、普通の人々の暮らしに不気味に入り込む想像の世界、さかさまの世界はブリューゲルの言葉に出来ない胸の内の思いを筆に託して塗り込めているかのようです。まさに驚異の想像力の産物、バベルの塔のことさら細やかな世界観の圧巻さは、ただただ驚き、心動かされ魅せられてゆくばかりなのです。2017/05/28
♪みどりpiyopiyo♪
15
「人類と芸術の歴史に、ルネッサンスとよばれる時期がありました。ルネッサンスとは、フランス語で「再生」という意味です」■この本、とっても面白かった♪ 北方ルネッサンスの画家 ブリューゲル(父)の絵画『子どもの遊び』『ネーデルランドのことわざ』『バベルの塔』。沢山の人々の営みが仔細に描かれたそれらの絵の中の場面場面を取り上げ、背景を丁寧に教えてくれます。■この本の『バベルの塔』は、いわゆる「大バベル」。今回来日した「小バベル」よりも大きな作品です。人物の様子がより詳しく読み取れて楽しいね(1988年)(→続2017/05/23
とっここん
8
もうすぐ「バベルの塔」展を見に行くんです!と図書室の司書の先生に話すとこの本を引っ張り出して来てくれました。なかなか丁寧に柔らかい言葉で説明してくれていて面白かったです。3枚の絵をじっくりと見れた気になれて大満足です。2017/09/13
Hidoino
6
原画を見る時に持参したい一冊。人間の愚かさって何百年前から、変わっていないのを実感し、それが愛しくも感じた。2014/05/04