戦後史のなかの福島原発―開発政策と地域社会

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戦後史のなかの福島原発―開発政策と地域社会

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784272521029
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0021

出版社内容情報

立地を決めた地域と、阻んだ地域――実験炉導入以後、地域社会における原発の受容過程をリスクとリターンの交換関係から描く。

「平和利用」と「安全」を信じ、町の繁栄を願って立地を決めた地域。他方、安全な土地を守ろうと立地を阻んだ地域。実験炉導入前後から現在まで、地域社会における原発の受容~変容過程をリスクとリターンの交換関係から描く。

第一章 原子力開発の開始と原子力関連施設の大都市圏からの排除
第一節 原子力開発の開始
第二節 日本原子力研究所東海村立地とリスク認識
第三節 「反原発運動」の源流としての関西研究用原子炉設置反対運動
第四節 原子炉立地審査指針の確定

第二章 地域開発としての福島第一原発の建設(一九六〇-一九六七)
第一節 福島県による原発誘致活動
第二節 福島第一原発立地と地域社会
第三節 福島第一原発の建設

第三章 福島県における原発建設反対運動の展開(一九六八-一九七三)
第一節 原発建設予定地における地権者の反対運動
第二節 一般住民による原発建設反対運動
第三節 福島県議会における反対意見の噴出

第四章

内容説明

原発を受容した地域、拒否した地域、その分岐点とは?「平和利用」と「安全」を信じ、町の繁栄を願って立地を決めた地域。他方、放射能汚染を恐れ立地を阻んだ地域。実験炉導入前後から現在まで、地域社会における原発の受容~変容過程をリスクとリターンの交換関係から描く。

目次

第1章 原子力開発の開始と原子力関連施設の大都市圏からの排除(原子力開発の開始;日本原子力研究所東海村立地とリスク認識;「反原発運動」の源流としての関西研究用原子炉設置反対運動;原子炉立地審査指針の確定)
第2章 地域開発としての福島第一原発の建設(一九六〇~一九六七)(福島県による原発誘致活動;福島第一原発立地と地域社会;福島第一原発の建設)
第3章 福島県における原発建設反対運動の展開(一九六八~一九七三)(原発建設予定地における地権者の反対運動;一般住民による原発建設反対運動;福島県議会における反対意見の噴出)
第4章 電源交付金制度と原発建設システムの確立(一九七四~)(電源交付金制度の成立;原発依存社会の行方;「日常の風景」を切り裂いた三・一一)

著者等紹介

中嶋久人[ナカジマヒサト]
1960年生まれ。小金井市史編さん委員。早稲田大学大学院博士課程修了、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

7
福島原発導入に至る歴史だけでなく、原子力予算案提出から日米原子力協定締結までの日本が原発導入する契機になった経緯や、日本最初の原子炉建設反対運動となった京大研究炉反対運動についても書かれている。中曽根らにとって、原子力開発は単に平和利用を目的としたものではなく、MSA協定に基づく軍事援助により、核兵器が米国から供与されることを想定して、その事前準備の下に原子力予算を成立させたとのことである。個人的にはかつて反対運動リーダーであった岩本忠男が双葉町長になった途端、原発推進派に転向したというのが興味深かった。2015/03/10

うーちゃん

2
なぜ福島県は原発を受け入れたのかを、膨大な文献を読み込んで引用しつつ再構成した本。福島の前史として、茨城県東海村が日本初の原発を受け入れた経緯や、逆に京都や大阪の各地で京都大の実験用原子炉が拒否されていった顛末についても書かれている。決しておもしろい本ではないが、分かりやすい文体で事実が淡々と書かれている。200㌻強と長くもなく、スルスルと読めた。この手の本では開沼博の「フクシマ論」が一番有名だが、こちらの本の方が事故後に執筆された分、問題意識がはっきりしており、読みやすく資料性が高いと思う。2015/01/28

Mealla0v0

0
本書は、戦後史において、原発がいかにして地域社会に受容されていったのかを、福島という戦前からの電力供給地を中心に、史料に基づいて実証していく。平和利用の名のもと、大都市から排除される形で地方へと、地域振興と結びつきながら、原発は設置された。被爆国ゆえにことさらに「安全」が求められ、1960年代にはそうして原発は定着しつつあった。70年代、公害問題を背景に安全性が問われ、反対運動が展開された。が、80年代には交付金や東電の「援助」によって解体され、原発は「日常」化。それを引き裂いたのが3.11であった。2017/06/15

Takeshi Kubo

0
原発の建設に際して行われた電力会社と立地地域間におけるリスクとリターンの交換という構図、それ自体の原型が福島に存在していたことは非常に興味深く、また皮肉なものを感じました。2016/07/24

futomi

0
被爆国として『核の平和利用』という理想と夢を熱く希求したにもかかわらず、資本主義の論理が優先されて行く。リスクがあるからこそ過疎地を探し出しすも、リターンとして道路や施設の整備等で地域の発展を図り、原発がなければ破たんしかねない自治体を生みだした。善意の人たちばかりなのに…。終りのほうにはため息ばかりついてしまった。とはいえそれで解決するわけではなく、 2014/10/22

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