出版社内容情報
3.11後、なお、軽んじられる人々の生存と生活。この危機的状況に
対し、〈いのち〉を軸に哲学・思想を組み立て直す。
【著者紹介】
唯物論の研究および現代社会と文化に関する批判的研究の発展と交流を目的とする1978年創立の全国学術団体。
内容説明
事故の収束とはほど遠い状況で断行された原発再稼働。失業者が増大するなかでの異常な生活保護バッシング。3.11後、なお軽んじられ続ける生存と生活。“いのち”を蔑ろにする構造を突き崩す理論の構築へ。
目次
特集 “いのち”の危機と対峙する(インタヴュー1 “いのち”を守る思想を福島に探る;インタヴュー2 絶望からつむぐ希望―ダルク女性ハウスに集う女性たち;“いのち”の承認と連帯の倫理をめぐって;「生命権」の確立と「生存権」の再構築―福島と生活保護をむすんで;「人間の尊厳」とは何か、それをいかに守るか;資本主義批判としての『ショック・ドクトリン』―ハーヴェイの資本主義論との比較をつうじて)
思想のフロンティア(放射線リスクの生命倫理―放射線被ばくの歴史からみた功利主義批判;批判的実在論(Critical Realism)と存在論的社会科学の可能性)
レヴュー・エッセイ(災害を通して見る民衆への信頼と希望―レベッカ・ソルニット『災害ユートピア』と社会運動への期待;沖縄の歴史的経験に学ぶということ)
研究論文 民主主義教育の認識論的基礎―ヒラリー・パトナムの「民主主義の認識論的正当化」を手がかりに