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出版社内容情報
死後15年を経て、いまなお賞賛と論難のなかにある丸山眞男。その主要な著作の再考察により、新たな丸山論・戦後思想論を探求する。
「丸山はなぜ天皇制イデオロギーとマルクス主義をその生涯の『主敵』としたのか?」(本文より)。死後15年を経て、いまなお賞賛と論難の中にある丸山眞男。その主要な著作の再考察により、新たな丸山論・戦後思想論を探求する。
序章 戦後思想としての「丸山眞男問題」
(一)丸山眞男と戦後時代
(二)丸山と戦後時代の相互媒介性
(三)戦後時代と戦後思想の問題性
第一章 戦後思想の理念形成
(一)戦前におけるファシズム批判と「近代」の追究
(1)丸山の思想出立としての「政治学に於ける国家の概念」
(2)近代形成思想の原点―『日本政治思想史研究』
(二)戦後初期の民主主義理念の形成―『増補版 現代政治の思想と行動』
第二章 政治学の「転回」と安保闘争一マルクス主義への対峙
(一)「政治学」の変容―実体論から機能論へ
(1)ラスウェル紹介と現代政治論
(2)「政治化」の時代への対応
(3)政治学の「転回」過程
(二) マルクス主義への理論的批判
(1)「戦争責任論の盲点」の日本共産党批判
(2)マルクス主義における「進歩」と「反動」概念批判
(3)「近代化過程」における日本共産党批判
(三)「抵抗」運動としての安保闘争
(1)安保闘争時の言論
(2)安保闘争の総括
(3)「永久革命としての民主主義論」について
第三章 「シヴィク・ヴァーチュー」論と「古層」論の探求―天皇制イデオロギ-
への対峙
(一)日本思想史研究の新たな方向
(1)『日本政治思想史研究』の自己批判
(2)「開国」論のパースペクティヴ
(二)「シヴィク・ヴァーチュ」論と「古層」論の探求
(1)「シヴィク・ヴァーチュ」論の探求―「忠誠と反逆」
(2)「古層」論の措定―「歴史意識の『古層』」
(3)「古層」論の新たな展開
(三)「シヴィク・ヴァーチュ」論と{古層}論の相克
(1)「古層」による日本思想の一般的「変容・修正」形態
(2)「古層」と日本的諸思想との相克
第四章 丸山思想における<真性近代>創出論の意義と限定
(一)<真性近代>創出論の射程
(二)<真性近代>創出論の方途
【著者紹介】
1940年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。~2006年法政大学社会学部教授。主な著書『現代民主主義の思想』、『国家と市民社会の哲学』(青木書店)、『知識人の近代日本』、『マルクス思想の現代的可能性』、『市民社会論』『福沢諭吉と中江兆民(近代日本思想論?T)』『「京都学派」の哲学(近代日本思想論?U)』(大月書店)ほか。編著・訳書も多数。
内容説明
死後15年を経て、いまなお賞賛と論難のなにかある丸山眞男。その主要な著作と言説の再考察により、新たな丸山論・戦後思想論を探求。渾身のライフワーク、日本近代思想論3部作完結!
目次
序章 戦後思想としての「丸山眞男問題」(丸山眞男と戦後時代;丸山と戦後時代の相互媒介性;戦後時代と戦後思想の内在的問題)
第1章 戦後思想の理念形成(戦前におけるファシズム批判と「近代」追究;戦後初期の民主主義理念の形成―『増補版現代政治の思想と行動』)
第2章 政治学の「変容」と安保闘争―マルクス主義への対峙(丸山政治学の「変容」―実体論から機能論へ;マルクス主義への理論的批判;「抵抗」運動としての安保闘争)
第3章 「シヴィック・ヴァーチュー」論と「古層」論の探求―「天皇制」イデオロギーとの対峙(日本思想史研究の新たな方向;「シヴィック・ヴァーチュー」論と「古層」論の探求;「シヴィック・ヴァーチュー」論と「古層」の相克)
第4章 丸山思想における“真性近代”創出論の意義と限定(“真性近代”創出論の射程;“真性近代”創出論の方途)
著者等紹介
吉田傑俊[ヨシダマサトシ]
1940年生まれ。1965年、京都大学文学部哲学科卒業。法政大学名誉教授。専攻は哲学、思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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