自由主義―福祉国家への思想的転換

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  • サイズ B6判/ページ数 207p
  • 商品コード 9784272430864
  • NDC分類 309.1
  • Cコード C0010

内容説明

貧困・失業問題を克服する、福祉国家思想の源流。「自由主義に関する20世紀の最良の著作」(C.W.ミルズ)と評された名著、ホブハウスの代表作の新訳。

目次

第1章 自由主義以前
第2章 自由主義の諸要素
第3章 理論の運動
第4章 「自由放任」
第5章 グラッドストーンとミル
第6章 自由主義の核心
第7章 国家と個人
第8章 経済的自由主義
第9章 自由主義の将来

著者等紹介

ホブハウス,L.T.[ホブハウス,L.T.][Hobhouse,L.T.]
19世紀末、自由主義革新の思想運動を展開したイギリス新自由主義の中心的理論家。大学で教鞭をとるかたわらさまざまな社会運動に参加。『マンチェスター・ガーディアン』の論説委員等をへて、ロンドン大学でイギリス最初の社会学講座の教授となる。イギリス・アカデミー会員

吉崎祥司[ヨシザキショウジ]
1945年生まれ。北海道教育大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mealla0v0

6
古典的自由主義と新自由主義(ネオリベラリズム)は一般に理解される自由主義のタイプであるが、本書が主調するのは、それと正反対と思われる社会主義的な要素を持つ自由主義のタイプである。それはニューリベラリズムと呼ばれる。普通の人間が有用な仕事をしても自らを養えないとすれば、それは社会が組織不全を起こしているのであり、その咎は個々人にはない。その救済は慈善問題ではなく、社会正義にとっての問題となる。こうした理念のもと、マルクス主義(機械的社会主義)とは異なる、自由主義的な社会主義の建設を提唱する。2023/09/25

遠山太郎

3
1)自由主義的社会主義という思想。ある歴史家がホブハウスは役割を終えたと書いたらしいが・・・。p157「調和の概念を手がかりとして堅持することによって、私たちは個人の権利をたえず共通善の見地から規定し、また共通善を、社会を構成するすべての個人の福祉という見地から考える」。グラッドストーンとミルをそれぞれ帝国主義に対する正義、 自由主義の性格的変更といった良識から模範としている。19世紀末からの社会改革の記述もある。この時代と対面して問われるのは、道徳的構想ー殊に自由民主主義の捉え方としてーだと感じている。2013/09/03

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