内容説明
さまざまな家族の中に障害告知のあり方と受容のプロセスを見る。
目次
1 家族との出会い(発達に障害のある子どもとの出会い;障害を持つ子の個性と能力 ほか)
2 障害受容と障害の告知(障害と喪失感;価値観の変化としての障害受容 ほか)
3 「見えない障害」の受容(発達障害のわかりにくさ;見えない障害 ほか)
4 障害受容と慢性的悲哀(「慢性的悲哀」再考;障害受容の表と裏 ほか)
著者等紹介
中田洋二郎[ナカタヨウジロウ]
臨床心理士、福島大学大学院教授。1948年、愛媛県に生まれる。早稲田大学(心理学)修士課程修了。専門は発達臨床心理学、発達障害をもつ家庭の支援、子どもの情緒と行動の評価に関する研究、ADHDの心理アセスメント。東京都民生局心身障害福祉部、国立精神衛生研究所児童精神衛生部、国立精神・神経センター精神保健研究所、児童・思春期精神保健部精神保健研究室長を経て、現在、福島大学大学院教育学研究科教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
12
障害者を家族に持つということは、家族が様々な局面に対して個々の人間性を試されるということでもあるのだと思いました。安直に受容という言葉を第3者が口にしても、家族の苦しみに助けを出したことにはならないと感じました。支援者として出来ることは、どうしたら障害者とその家族がより良く生きられるかを考えることと、それに基づいた行動でしょうか。2018/09/25
むっちょむ
1
「障害受容に到達点はない」これが本当に大きくのしかかってくると思った。人生の折々に、例えば就学、就職、親の老後の心配など、その都度障害と向き合い葛藤、受容を繰り返さなければならないという指摘に障害者家族の「慢性的悲哀」を感じた。著者の専門家としての責任感、優しさを感じる本。2013/06/30
ATSUSHI
0
親にとって子どもの障害を受容するということは非常に難しいしデリケートな問題だと思います。しかし実際大なり小なり障害を持って生まれてくる子は増えてきているように思います。子どもの療育だけでなく親をどう支援していくかを考えることの出来る本でした。 しかし、どんなに受け入れようとしてもできないことってありますよね。2013/05/22
fn23
0
★★★☆☆ 障害受容のプロセス:ショック→否認→悲しみ・怒り・不安→適応→再起、といわれるが決して一直線ではなく行きつ戻りつする、というのが、そうだよな、と。2010/10/06