出版社内容情報
カウンセリングの第一人者が、その起源から理論・潮流、クライエントとの会話の実際も再現し、カウンセリングの可能性を語り尽くす。公認心理師の国家資格創設を受けてロングセラーを大幅改訂。
内容説明
生々しい“現実”との格闘こそがカウンセリングの本質―四半世紀の歩みを振り返りながら、開業カウンセリングの現場のリアルを語りつくす。ロングセラー待望の改訂版。
目次
はじめに―「こころの時代」は終わったか?
第1章 カウンセリングのそもそも
第2章 カウンセリングの役割
第3章 カウンセリングの基本
第4章 カウンセリングで何ができるか
第5章 被害者と加害者
著者等紹介
信田さよ子[ノブタサヨコ]
公認心理師、臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。1946年岐阜県生まれ。駒木野病院勤務、CIAP原宿相談室勤務を経て1995年、原宿カウンセリングセンターを設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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田舎好きひろしの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
51
【誰にでもできそうだが、プロとして必要な技法や理論の修得が必要】 改訂新版だが、カウンセリングに対する基本的姿勢の加筆修正はゼロ。<姿勢の一貫性が保たれていることと、新たな潮流を採り入れることは決して矛盾しない>と。改訂部分は2点。ひとつは、公認心理師。もうひとつは、認知行動療法(CBT)で、なぜこのように全世界に広がったか、他の援助技術と比べながら、その受け入れられた理由について説明。<旧版から一貫しているのは、カウンセラーが職業として成り立つことを示し、その実態を知ってもらいたいという願いだ>と。⇒2023/05/03
ten ten
3
傾聴力が大事と思ってましたが、質問力も大事なのだなぁと痛感させられた内容でした。 聞く力・質問する力を身につけたい。2024/01/07
ぐみ
2
支援はあっても支援の受け方がわからない、たすけてという資格が自分にはないと思い込む、そんな人がたくさんいる現代に、信田さんの仰る「カウンセラーをコンビニのように」利用できる状況が実現したらそれは希望だと強く思う。優しく話を聞くだけでない、対価を得るに値する、プロフェッショナルとしてのカウンセラーの仕事論、色々な人に知ってもらいたい。仕事としてのカウンセリングには、ロジャースよろしく傾聴受容の姿勢もさることながら、クライエントから本質=具体を引き出す質問力が大切。そして、責任を持って提案すること。2022/03/05
kom
1
カウンセリングとは、個人の心の問題、個人の責任を掘り下げていくものではなく、他者との関係性すなわち加害と被害、支配と被支配の関係の問題として考えていくことであると確認した。
ハナさん*
0
2020年10月15日発行(初版第1刷を底本とした電子版)。県図電子書籍サービスより。市図の旧版(紙)と対比しながら、改訂箇所のみ読む。「はじめに」で明記された加筆箇所(公認心理士の誕生と認知行動療法の広がり)のみならず、一文や一段落程度の加筆が、随所に見られた。だがそれは、時代の変化に合わせた最低限の加筆であり、著者の基本姿勢は全くブレていない。「新来のクライアントが年間平均600人を超える」という開業カウンセリングを、25年間続けてきた実績を有する著者の、プロのカウンセラーとしての矜持が伝わってくる。2024/06/16