内容説明
現在の世界経済危機を単なる景気循環の問題としてとらえるならば、この先を読むことはできない。むしろ、資本主義そのものの大転換、四百年に一度の歴史の峠に我々が立っていることを認識してこそ、経済の大潮流が見えてくる。資本主義の歴史的な構造変化を大胆に描いてきた異色のエコノミストと国家への深い洞察にもとづいて理論的考察をくりひろげる哲学者が、経済学者には見えない世界経済の本質を描く意欲的な対論。
目次
第1章 先進国の超えられない壁(資源価格の高騰という問題;交易条件からみた世界資本主義のかたち ほか)
第2章 資本主義の歴史とヘゲモニーのゆくえ(ヘゲモニー移転としての資本主義の歴史;金融経済化はヘゲモニーのたそがれどき ほか)
第3章 資本主義の根源へ(資本主義は市場経済とイコールではない;資本主義においても経済と政治は一体である ほか)
第4章 バブルのしくみと日本の先行性―日米関係の政治経済学(ニクソン・ショックの歴史的位置;レーガノミックスはなぜ失敗したのか ほか)
第5章 日本はいかに生き抜くべきか―極限時代の処方箋(経済成長モデルの限界と財政赤字;ギリシャ財政危機の教訓 ほか)
著者等紹介
水野和夫[ミズノカズオ]
1953年生まれ。埼玉大学大学院経済科学研究科客員教授。元三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト。早稲田大学大学院修士課程経済研究科修了
萱野稔人[カヤノトシヒト]
1970年生まれ。津田塾大学国際関係学科准教授。哲学博士。パリ第十大学大学院博士課程哲学科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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