出版社内容情報
国民健康保険の都道府県化、医療提供体制の大改変、そして営利産業化は、国民にいかなる影響を及ぼすのか。その本質を読みとく。
戦後の医療を支えてきた国民皆保険は今危機的状況にある。安倍政権が押し進める、国民健康保険の都道府県化、医療提供体制の大改変、そして営利産業化は、国民にいかなる影響を及ぼすのか。その本質、ねらいを読みとく。
はしがき(後藤道夫)
第1章 皆保険体制の解体と国保の都道府県化(中村暁)
1 皆保険解体のターゲット=「国保問題」の意味するもの
2 国民皆保険の三原則とは何か――必要な医療を保障する柱
3 皆保険を掘り崩す新自由主義改革――その歴史的段階を読む
4 医療費総額管理と国保都道府県化がもたらすもの
5 必要な医療を必要な人へ――構造改革路線の転換に向けて
第2章 新段階の医療費抑制策と提供体制の改変(岡?ア祐司)
はじめに
1 安倍政権の医療制度改革――医療保障に攻めこむ三つの矢
2 公的責任の否定――社会保険=共助論
3 保険診療を切り崩す仕掛け
4 医療費の支出目標の管理
5 医療提供体制の改変
6 保険者機能の強化
7 動きだした「医療・介護総合確保法」
8 医療提供体制をいかに改変するか
9 非営利ホールディングカンパニー型法人のねらい
第3章 成長戦略と医療の営利産業化(横山壽一)
はじめに 139
1 成長戦略の促進と市場イデオロギー
2 「戦略的市場創造」と健康・医療の産業化――「日本再興戦略」のねらい
3 医療・介護の成長産業への組み替え―「『日本再興戦略』改訂二〇一四」による具体化
4 「健康・医療戦略」による医療の産業化推進体制の確立
5 規制改革による医療産業化の加速──「規制改革実施計画」の検討
6 「国家戦略特区」制度による超法規的な規制突破
7 成長戦略による医療制度改革の急進化がもたらすもの──皆保険体制の解体
【著者紹介】
仏教大学教授。主な著作『現代福祉社会論――人権、平和、生活からのアプローチ』高菅出版、2005年。
内容説明
社会保障としての医療が消える!健康も、生き死にも、金しだい。医療のアメリカ化がやってくる。
目次
第1章 皆保険体制の解体と国保の都道府県化(皆保険解体のターゲット=「国保問題」の意味するもの;国民皆保険体制の三原則とは何か―必要な医療を保障する柱;皆保険体制を掘り崩す新自由主義改革―その歴史的段階を読む ほか)
第2章 新段階の医療費抑制策と提供体制の改変(安倍政権の医療制度改革―医療保障に攻めこむ三つの矢;公的責任の否定―社会保険=共助論;保険診療を切り崩す仕掛け ほか)
第3章 成長戦略と医療の営利産業化(成長戦略の促進と市場イデオロギー;「戦略的市場創造」と健康・医療の産業化―「日本再興戦略」のねらい;医療・介護の成長産業への組み替え―「『日本再興戦略』改訂二〇一四」による具体化 ほか)
著者等紹介
岡崎祐司[オカザキユウジ]
1962年生まれ。佛教大学教授
中村暁[ナカムラサトシ]
1972年生まれ。京都府保険医協会事務局主任
横山壽一[ヨコヤマトシカズ]
1951年生まれ。金沢大学人間社会学域・地域創造学類教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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