出版社内容情報
苦しいと訴えたりしない犬や猫。代わりに具合を伝え、受ける医療を決める飼い主。専門的知見から診療する獣医師。三者それぞれの思いに寄り添い架け橋となって治療を進める動物看護師の仕事を、6人の体験から鮮やかに描き出す!
内容説明
動物看護師ってどんな仕事?国家資格化決定。専門性を追求する個性豊かな6人の動物看護師。かれらの現場をつづった心温まるノンフィクション!
目次
1 治療だけがすべてじゃない―物いわぬ動物の側に立つ
2 シニア犬との暮らし、楽しんで―介護に悩む心を支える
3 瀬戸際の命を救いたい―夜間救急という特殊な現場
4 どうして愛猫の治療をこばむの?―本音を聞き出し、ベストを探る
5 がんは金メダル―ゴールの暗い腫瘍科で希望を与える
6 カルテに書かれない思いをつなぐ―家族看護という視点
著者等紹介
保田明恵[ヤスダアキエ]
ライター。犬、猫の分野を中心に執筆しており、動物と人の間に生まれる物語に関心がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Comit
56
市立図書~国家資格となった認定動物看護師にスポットをあてた6つのノンフィクション物語~動物たちは話してくれない、それは例えれば、人間の赤ちゃんと同じ。仕草や行動、飼い主の生活から動物たちを「看る」救急医療、介護の問題、癌、終末期医療…人間と一緒。日々弱っていく子を見守ることしかできない家族は、憔悴し心を傷めます。動物看護師は、そんな家族に寄り添い、時には獣医師に言えないことも話せる関係を築き、愛犬・愛猫の生と死に向き合えるようになっていきます。新入荷コーナーからの1冊、いい本でした^^2021/01/22
あいし
11
図書館。老犬を看取った過去がありその時の対処が良かったのか悪かったのか悩んだ時期があり、動物看護師の仕事は気になっていた。実際の動物看護師6名のノンフィクション。動物だけではなく、飼い主の悩みに寄り添い、獣医師の右腕となる頑張りに大号泣。目の前のことに真剣に向き合う姿勢に頭が下がりました。読んでよかった。2020/05/29
まる子
8
動物看護師さん。国家資格になるにあたり、キャリア教育該当図書になるだろう。動物病院にいる(女性多い)あの人たち。今は資格の有無は問われませよが、専門学校や大学で学び、試験を受けて【認定動物看護師】の資格取得するのが一般的。2019年に【愛玩動物看護師】の名称で国家資格になる事が決まり、2023年12月までに1回目の試験が実施されるとの事。言葉を話さない動物を看るとは、飼い主さんからの情報は不可欠。また、看護師としての経験もはたらく。そして、飼い主さんの心にも寄り添う大切な支えである。地位の向上は必須だね。2020/08/10
晴柊のばあば
7
愛玩動物看護師が国家資格となることが決まった。日本では、動物看護師は民間資格で、資格がなくてもなれる。そのため、獣医師の補助的な役割とみなされ、ケア労働の例に漏れず女性の仕事として待遇面で恵まれた環境とはいえない。愛玩動物看護師の具体的な業務は未定で、国家試験が行われるのはまだ先だが、この本に登場するような素敵な動物看護師さんたちを応援したい。2020/06/25
月華
5
図書館 こちらは一部仮名が入った実話ですが、読んでいると、昔読んだ、獣医師漫画がかなりちらつきました。ここまで寄り添ってくれる人が身近にいたら、かなり心強いのではと思いました。残念ながら待遇は良くないらしく、信念が支えているような職業のようでした。2020/04/05