出版社内容情報
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著・文・その他
目次
はじめに―新聞奨学生しか道がなかった私
第1章 希望と不安の大学入学
第2章 新聞奨学生制度とは?
第3章 過酷な労働のリアル
第4章 奪われる「学生生活」
第5章 新聞奨学生の日々―労働に支配された生活のなかで
第6章 辞めていく人たち、辞められない人たち―奨学生を卒業して見える地平
おわりに―若者の学びが保障される社会へ
著者等紹介
横山真[ヨコヤママコト]
1994年生まれ。3歳のときに両親が離婚し、以後シングルマザー世帯で生活保護を受けて育つ。新聞奨学生制度を利用して、2013年に福岡大学に進学。2017年3月卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TOMTOM
4
「新聞奨学生」と聞くと「大変だな」のイメージしかなく、実際に「何が」大変なのかを理解することができた。夕刊の配達があるため、学部・学科が制限されているという事実を初めて知った。また、同じく夕刊のため、午後からの授業が制限されること。とにかく「配達」が最優先になるため「イメージしていたキャンパスライフ」には遠く、サークルに入りにくい、話の合う友だちができない、配達中に違反や事故にあうかもという危険性など、本当に厳しい生活であることが伝わってきました。関係ないが文中の表組み、初歩的なミスは直してほしい…。2018/08/11
Taq Asaq
2
学費や生活費の支援をうけながら、新聞配達に従事する学生「新聞奨学生」。貧困家庭に育ち、大学進学のために新聞奨学生になることを選んだ著者が、そのハードな実態をつづった一冊です。制度の中身や生活の実態を誠実に書いてあり、実は中身に派手さはない。けれど、自分がもし、彼と同じ生活を送れと言われたら、もう本当にむりだ。どんな学生でもまともに生活できる制度が、確かに必要だろうなと思ったね。それと、もう一つ。いよいよ新聞社のビジネスモデルがどうにもならなくなっていることもわかってくる。いや、いろいろあきまへんなあ。2018/04/18
うさこ社長
1
★★★★☆浪人の1年間新聞奨学生をしていたので懐かしくなって購入。販売所は12人のうち6人が浪人生だったが、学力は下がる、希望は上がるというわけで、脱出したのは現役でも受かったであろう大学で妥協した私だけだった。願書を出した日は1年間が無駄に終わった悔しさで一晩泣いた。100kg以上の新聞を積んだ自転車は操縦不能で、他の販売店の配達員はしょっちゅう死んで、所長は葬式ばかり行っていた。もちろん新聞はそんな事故は報道しない。社会の底辺を経験したことは私にはある意味いい経験だったが、若者の貧困は今も止まらない。2018/06/15
あさどりもも
0
近い人が大学進学とともに新聞奨学生になるため読了。お仕事小説として面白かった。きついだろうが、頑張れ!令和2年からの高等教育無償化で、新聞奨学生のなり手はどんどんいなくなるだろう。2019/11/30
かつどん
0
経験談です。2018/03/19