内容説明
トランプ「パラノイア政治」の本質はなにか?危機の構図を政治・経済・宗教・外交など総合的にとらえる。
目次
プロローグ 権威主義的ナショナリズムと危機の時代
第1章 政治
第2章 宗教・人種問題
第3章 経済1―歴史的パースペクティブ
第4章 経済2―マクロ政策および処方箋
第5章 軍事―「リベラルな介入主義」
エピローグ シュテファン・ツヴァイクの死から考える
著者等紹介
本田浩邦[ホンダヒロクニ]
1961年生まれ。獨協大学経済学部教授。専門はアメリカ経済論。1984年立命館大学経済学部卒業。1991年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。同年一橋大学経済学部助手。1993年獨協大学経済学部専任講師。1997年同助教授。1997‐98年カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員。2005年より現職。経済学博士(一橋大学)。著書に『アメリカの資本蓄積と社会保障』(日本評論社、2016年。第1回アメリカ経済史学会賞〈鈴木圭介賞〉受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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アメリカ 危機の省察 多臓器不全としての危機 資本主義のシステム障害 権威主義的ナショナリズム 行政国家の解体 危機からの「大転換」 民主主義の崩壊 プロジェクト2025 パラノイア政治の伝統 長い南部戦略 キリスト教ナショナリズム 批判的人種理論(CRT)論争 人種問題とカースト制度 経済の長期停滞 ケインズ主義的福祉国家の終焉 〈余剰経済〉 新しい社会主義構想 イノベーションと性能の供給過剰 量的緩和(QE)の弊害 カンティロン効果 コロナ危機下のインフレ論争 経済力集中と利潤インフレ2025/05/24
YASU
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権威主義志向がいよいよ鮮明になってきたトランプだが、この著者は経済学者だけあって、19世紀からの経済史分析がとても興味深かった。ニューディールから70年代までの経済成長が市場の飽和により終焉し、低成長時代の新自由主義がグローバリズムや産業空洞化、移民増加と低賃金をもたらした。取り残されたブルーカラーがトランプを支持するのは必然。これはアメリカだけでなく、資本主義の世界的史的な流れなのかも。で、一国内だけでなく世界的な再分配システムが必要だと。左派的にはそう考えるしかないのだろうが、ではどうやって?2025/07/02
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