感想・レビュー
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ピッピ
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『ロシアにおける資本主義の発展』。若きレーニン、というよりもこの時期のロシア・マルクス主義者たちは来たるロシア革命の性格をブルジョワ民主主義革命と考えていたのであり、だとすると農民の小所有≒単純商品生産から始めてロシアの状況を高度に『資本論』と照応させながら資本主義の発展が既に軌道に乗ったことを説く内容には若干の矛盾を感じないでもない。これはロシア帝国の地主的貴族的な上部構造がかなりの程度で捨象されているからそう見えるのであって、実際はこの資本主義的な下部構造の力がツァーリズムを取り除くという話なのだが…2024/12/16