- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 海外文学
- > ランダムハウス講談社文庫
内容説明
いかがわしい裏路地すらも、勝手知ったる自分の庭。ラスベガスの裏社会ではちょっとした顔の黒猫ミッドナイト・ルーイは、ひょんなことからブックフェアの会場で出版社社長の他殺体を嗅ぎつけた。同じく死体につまずいて第一発見者となったのは、美人広報のテンプル・バー。身体は小さいが頑張り屋の彼女を相棒(飼い主)に、黒猫探偵ルーイが犯人に迫る!猫と本が事件の鍵を握る、コージーミステリ・シリーズ、第1弾。
著者等紹介
ダグラス,キャロル・ネルソン[ダグラス,キャロルネルソン][Douglas,Carole Nelson]
1944年生まれ。ジャーナリストとして働きながら、70年代末に創作活動を開始。84年から執筆活動をはじめ、ミステリ、スリラー、ファンタジイ、SF、ロマンスなど幅広く活躍。現在、夫と一緒にテキサスで暮らしている
甲斐理恵子[カイリエコ]
1964年札幌市生まれ。北海道大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
97
体重8キロもある中年黒猫、自称私立探偵ルーイ。出版社が集うコンベンション会場で編集者の死体を見つけた彼は、広報担当の女性・テンプルを死体の元へ誘導するが…。ルーイとテンプルそれぞれの視点で進むのだが、テンプルの章はコージーらしくドタバタ。ルーイの方は読みやすいけれど、猫探偵としてはやり過ぎかも。翻訳物によくある修飾語過多の文章が、頭を素通りしてしまう。スコティッシュフォールドの訛りのきついお喋りが笑える。2016/02/22
坂城 弥生
38
出版の世界で起こった殺人事件と、自由な黒猫ルーイが猫視点のコメントをちょくちょく挟んでくる。作家と編集者の関係がかなり歪だったけど、これは日本でもありうることなのかな?2020/11/17
コジ
30
★★★★☆ ラスベガスのホテルを根城にする半野良でちょっとおデブな黒猫ミッドナイト・ルーイ。自信たっぷりの物言いがちょっと引っ掛るが憎めないヤツである。ブックフェアの会場をうろついていたルーイを追いかけて他殺体の第一発見者になった美人広報のテンプル。お詫びがてらに事件解決に力を貸そうとするルーイであるが、殺人事件の解決に活躍するのはテンプル嬢。ルーイは謎解きのヒントを与える役回りに徹する。クドい台詞と描写は翻訳物にありがちと納得できれば面白く読める。シリーズ化されているので今後のルーイの活躍に期待。2016/08/19
わった
17
序盤はジョークの連発や遠回しの表現についていけず、読むことが苦痛でした。猫の活躍ももっとあるのかと思いきや…。少し残念です。2016/03/14
Sakie
16
元気でキラキラした女性テンプルが主人公。相棒は堂々たる体躯の黒猫ルーイ…と言いたいところだが、ルーイは喋るでも主人公の腕を咥えてナビゲートするでもなく、仮にルーイの独白パートを除いても、最後のメッセージを除いてすら普通にミステリの起承転結が成立している。しかしルーイはテンプルを心配に思っていて、助けるために奔走した挙句収容されてしまうのだ。テンプルは姿を消したルーイが心配で事件解決に集中したい気持ちを乱されるのだ。そこが私は面白かった。そして二人はそれぞれ真相に辿り着く。そんなわけで、邦題はなんか違った。2023/01/27