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内容説明
捜査ミスから同僚を死なせ、心身ともに傷を負ったキャシン刑事は故郷の海辺の町に戻り、小さな警察署で働き始めた。そんな折り、隣町で篤志家として知られる老人が殺害され、彼は捜査に駆り出される。高価な時計を売りにきたアボリジニの若者たちに容疑がかかり、彼らを追い詰めた警察は2名を射殺、1名を逮捕、事は落着に見えたが、キャシンは納得しなかった。単独捜査を続けるキャシンのまえに、やがて驚くべき真相が。
著者等紹介
テンプル,ピーター[テンプル,ピーター][Temple,Peter]
1946年、南アフリカ生まれ。後にオーストラリアに移住。新聞や雑誌の記者・編集者として活動後、作家としてデビュー。処女作でネッド・ケリー賞新人賞(オーストラリア推理作家協会賞)を受賞。以後8作の長篇を発表。都合5度、ネッド・ケリー賞を受賞し、オーストラリア・ミステリ界の第一人者となる。『壊れた海辺』で、英国推理作家協会(CWA)最優秀長篇賞を受賞、世界各国でも評価が高まっている
土屋晃[ツチヤアキラ]
1959年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
spica
1
オーストラリアの警察小説。アボリジニ、環境破壊と政治、子どもに対する虐待などの問題を盛り込んだ社会派。硬派でとっつきにくい文体で、主人公キャシンに起きた過去の不幸が中盤まで語られないため、人物関係を把握するのに苦労した。しかし同時に、クールな潔さも感じる。同僚から疎まれながらも、わずかな証拠を頼りに地道に捜査を続けるキャシン。彼に協力する人々も一癖あり、魅力的だ。事件の真相も結末も苦いものだったが、オーストラリアの自然と、キャシンの相棒の犬たちに和まされる。2017/02/01
もまちそ
1
面白いよ
himehikage
1
オーストラリア版ネオ・ハードボイルド。好きです。2009/09/28
satooko
0
珍しいオーストラリア作品。先住民アボリジニの差別や少年愛などに向かい合う偏屈気味(孤高にまではまだ未到達の感あり)の刑事が主人公。登場人物の背景などを描ききらないスタイルらしく、それはそれでいいのだが、登場人物の名前がわかりずらくカバー見返しを見る頻度が多いのにこの一覧が適切なチョイスには思えない人物一覧なのでさらに難儀だった。2010/10/15
慧
0
★2008/10/16