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- > ランダムハウス講談社文庫
内容説明
第一次世界大戦も終わりかけた、ハンガリーの片田舎ファルチカ。前線から生還した村の男たちが次つぎに殺される。死因は服毒。手を下したのはその妻たち。手引きしたのは、魔女と呼ばれる村の助産婦シャーリ。―なぜ女たちは夫を殺さねばならなかったのか?この村に隠されたある秘密とは!?「ナジレーヴのエンジェル・メイカー殺人事件」と呼ばれる実話をもとに、狂気の連鎖に堕ちてゆく村を描き出した衝撃のサスペンス。
著者等紹介
グレグソン,ジェシカ[グレグソン,ジェシカ][Gregson,Jessica]
1978年、ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学卒。内務省に政策アドバイザーとして勤めるかたわら、デビュー作となる本書を執筆。同時に、スーダン南部で人道支援要員として、難民救済活動にも従事する。現在はロンドン在住
子安亜弥[コヤスアヤ]
南山大学外国語学部英米学科卒。アメリア新人翻訳家コンテスト最優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南雲吾朗
8
第1次世界大戦後、実際にあった事件をもとに作られた作品。もっと狂気に満ちた読後感の悪い作品を想像していたが、普通に面白かった。戦争中に残された家族(女性)と、戦争によって心身共に傷ついた男性との間のギャップ、愛を描いている。夫婦愛、愛人、家族愛。全体的に愛に溢れている。その愛が人を殺す。面白い作品なのだが、タイトルから、自分で勝手にドロドロした狂気の小説だろうとハードルを上げてしまったため、予想外の残念な感想になった。自分自身、思い込みはいけないなっと反省した。2017/08/21
うたまる
1
「あんたがしたことは、それほど異常ってわけじゃない――女は何世紀ものあいだ、そうやって生き延びてきたのよ」……約100年前にハンガリーのナジレヴという村で起こった推定300人もの犠牲者を出したエンジェルメイカー事件を基にした小説。著者が推測するように、初めは夫のDVから逃れるための非常措置だったのかもしれない。しかし犠牲者の多さと自らを”天使の製造者”と称する感性からは、もはや死を弄ぶ姿しか想像できない。まさかか弱き女性が、まさか純朴な村人が、まさか敬虔なクリスチャンが。否、人間に”まさか”などないのだ。2020/03/11
まる
1
もうひとつのエンジェルメイカーと間違えて借りたけど結構面白かった。2017/08/30
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