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内容説明
夏目漱石の礼状、内田百〓(けん)の無心状、谷崎潤一郎の恋文、太宰治の懇願状、森鴎外の遺書…。今は亡き文士たちが綴った手紙の数々から、ほんの一瞬、書き手が素顔をのぞかせる。いまや失われつつある手紙文化の夢のあと。名エッセイスト・江國滋が選んだ手紙アンソロジーの決定版。
目次
1 書くべき手紙
2 書かねばならない手紙
3 書いたほうがいい手紙
4 書きたくない手紙
5 読みたくない手紙
6 書きたい手紙・読みたい手紙
著者等紹介
江國滋[エクニシゲル]
1934‐1997。東京生まれ。慶応大法学部を卒業後、新潮社に入社。社員時代に、『落語手帖』と『落語美学』を執筆し、演芸関係の随筆家として知られるようになる。退社後、エッセイストに。1969年、小沢昭一、永六輔らとやなぎ句会を発足させ、独学の俳人としても知られた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kasmin
12
古書店巡りで出会えた読本。手紙は頂くのも嬉しいですし送るのも好きです。諸文豪の御手紙がしたためられており興味深く拝読致しました。真っ直ぐな気持ちが伝わってきたりクスッと笑えたり意外性を感じたりポッと胸が熱くなるものも。これ読んでもいいの?という赤裸々が綴られた文まで…と言いつつ本音は往復書簡も読みたいのですけれど。山本周五郎氏や安吾氏の激励には胸が熱くなり堀辰雄さんが奥さまへ宛てた一日の何気ない報告も好きです。想いが残るって良いものですね。江國さんの解説も仰る通りと頷け、何より江國さんが面白くて可笑しい。2014/11/03
タンバリン
0
他人の手紙を盗み見るとはあまり趣味の良いものとは思えませんが、それでも面白く拝見させていただきました(笑)けれども現代でこれほどの教養と筆力がある人はなかなかいないと思われます。頭が垂れる思いです。2011/09/16