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内容説明
メジャーリーグの球団アスレチックスの年俸トータルはヤンキースの3分の1でしかないのに、成績はほぼ同等。この不思議な現象はゼネラルマネージャーのビリー=ビーンの革命的な考え方のせいだ。その魅力的な考え方はなんにでも応用できる。マイケル・ルイスはこの本で、その考え方を、切れ味のいい文体で、伝記を書くように書いた。ここには選手たちがたどる数々の人生の感動と、人が生きていくための勇気が溢れている。
目次
才能という名の呪い
メジャーリーガーはどこにいる
悟り
フィールド・オブ・ナンセンス
ジェレミー・ブラウン狂騒曲
不公平に打ち克つ科学
ジオンビーの穴
ゴロさばき機械
トレードのからくり
サブマリナー誕生
人をあやつる系
ひらめきを乗せた船
著者等紹介
ルイス,マイケル[ルイス,マイケル][Lewis,Michael]
アメリカを代表するベスト・セラー作家のひとり。ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。プリンストン大学で美術史の学士号を、また、ロンドン大学で経済学の修士号を取得。3年間勤めたソロモン・ブラザーズを辞めた後、債券セールスマンとしての体験をもとに書いた『ライアーズ・ポーカー』でデビュー
中山宥[ナカヤマユウ]
1964年、東京生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
111
「“現実”とはつまり、生き残りたければ、野球のやり方を変えなければならないということだ」。わかってても変えるのが結構大変ですよね。「仕事は楽しいかね」のマックスは、変えるのは難しくても試してみることは嫌いじゃないだろ?、と言って背中をおしてくれますヨ。2024/09/30
mitei
98
山勘を徹底的に排除した野球ってそうなるんだと感じた。日本でもこのような理論を実践したプロ野球チームはあるかな?2012/10/02
ntahima
92
今まで信じて来た常識が音を立てて崩れていくのを不愉快に感じるか、知的好奇心を刺激されると取るか?朧気には知っていたセイバーメトリクスではあるが、改めて読むと目から鱗がポロポロ。阪神の鳥谷選手が如何に優れているかが再認識できる。じゃあセイバーメトリクスの権化アスレチックスのGMビリー・ビーンに我が愛する阪神タイガースのフロント入りしてほしいかと言うと話は別。ファンドマネージャーのように選手を売り買いしながら好成績を維持するスタイルには馴染めない。勝率より生え抜きの活躍や、超絶プレーを望むのがファン心理では?2012/04/06
ヘタ
58
ブラッド・ピッドの芝居が光った映画も素晴らしいですが、文字で読んでも傑作です。旧来の常識の誤りに気付き、ワクワクするような新しい発見の数々、そしてその新しいことにチャレンジする英雄譚。ビリー・ビーンのエピソードはもちろん面白いですが、「おだてられて、実際以上にいいプレーをしたような錯覚に陥っているうちに、やがて本当に、以前よりいいプレーができるようになった」褒められて伸びる子のハッテバーグ、2016/09/04
シュラフ
34
"強い野球チームをつくるにはどうすればよいのか"という問題が与えられたらどう考えればよいだろうか。おそらく良い選手を集めればよいと考えるのがふつうだろう。それでは"良い選手"とはどんな選手なのか。アスレチックスの解は、"安打と四球を合わせた出塁率の高い選手"ということ。その結果、実際に強豪チームになったのだから理屈と現実が合っている。野球という範疇を超え、経営論・組織論として面白い。一方で、データに頼ったチームづくりというのはやはり味気ない。"勝ちにこだわる"ということを突き詰めると無味乾燥なものとなる。2016/07/26
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