内容説明
「(フェルメールの、)ボイマンス美術館にある『エマオの食事』、ファン・ビューニンゲン・コレクションの『最後の晩餐』、…、アムステルダム国立美術館にある『キリストの足を洗う』は、みな、私が描いたんだ」なぜ、美術の専門家も、ナチスも、私たちも、まんまと騙されたのか?天才的贋作者ファン・メーヘレンの「栄光」と挫折の人生を克明に描く。
目次
プロローグ 一九四五年七月七日アムステルダム
贋作者の若き芸術家としての日々(ライオンの調教師;絵画の錬金術 ほか)
再生を企てる男(贋作者の芸術;天然ウルトラマリンの値段 ほか)
思いがけなく英雄に(究極の選択;ちょっとずれた栄光 ほか)
エピローグ ロンドン 二〇〇四年七月七日
補遺(減っていくフェルメールの作品点数;二点の“最後の晩餐” ほか)
著者等紹介
ウイン,フランク[ウイン,フランク][Wynne,Frank]
1960年アイルランド生まれ。ジャーナリストであるとともに、受賞歴を誇る翻訳家。2002年、ミシェル・ウエルベックの『素粒子』の翻訳でIMPAC賞、2005年、フレデリック・ベグベデの『世界に開けた窓』の翻訳で外国フィクション独立賞を受賞。ピエール・メロ、フィリップ・ベッソン、アマドゥ・クルマなどの翻訳も手がける。現在はロンドンを拠点にして活躍中
小林頼子[コバヤシヨリコ]
1948年生まれ。1982‐85年、ユトレヒト大学美術史研究所留学。1987年、慶応義塾大学文学研究科博士課程修了。現在、目白大学社会学部メディア表現学科教授。専門は、17世紀オランダ絵画史。著書に『フェルメール論』(八坂書房)、『フェルメールの世界』(日本放送出版協会)(以上二著で、2000年に第10回吉田秀和賞受賞)など
池田みゆき[イケダミユキ]
1972年生まれ。1976‐86年、オランダで初等・中等教育を受ける。1995年上智大学外国学部ドイツ語学科卒業。外資系コンサルティング会社を経て、現在オランダの総合人材サービス会社に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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