ウイグルの母 ラビア・カーディル自伝―中国に一番憎まれている女性

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  • サイズ B6判/ページ数 503p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784270005415
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0023

内容説明

民族の苦難を味わい、家族を慈しみ、同胞のために闘い続ける、伝説的女性の波瀾万丈の半生。

目次

「グレートゲーム」と偽りの約束
砂漠への追放
故郷から遠く離れて―短い幼年時代と少女時代
プロレタリア文化大革命(一九六六年~七六年)―伝統の破壊、人間関係の崩壊
必要は発明の母―洗濯女から億万長者へ
大恋愛と壮大な目標
崇高な目標、膨大な利益、そしてつらい仕打ち
道は歩くことで開ける―商人と政治家としての新しい展望
背を丸めない人だけが、まっすぐ歩くことができる
歯に衣着せぬ物言い―マフィア、殺人、その他の犯罪
「厳打」―状況が先鋭化する
勇気が翼を授けてくれる―「われわれが必要としているのは平和なのです」
逮捕―塀のなかの数年間
政治的再教育―共産党における高尚な道徳について
「私はワシのように出るだろう」

著者等紹介

カーディル,ラビア[カーディル,ラビア][Kadeer,Rebiya]
1948年、現・新疆ウイグル自治区アルタイに生まれる。実業家、人権活動家。起業に成功して中国十大富豪の一人となり、人民政治協商会議委員なども務めたが、ウイグル人の窮状を訴え改善を求めたことで政府に疎まれ、役職を解かれた。1999年、「国家機密漏洩」などの廉で逮捕され、6年間投獄される。2005年、米国に亡命し、現在は夫や子供とワシントンDCに居住。世界ウイグル会議議長および在米ウイグル人協会会長として、ウイグル人の人権を守る運動を主導している

カヴェーリウス,アレクサンドラ[カヴェーリウス,アレクサンドラ][Cavelius,Alexandra]
1967年生まれ。フリージャーナリストとして「ブリギッテ」誌、「シュテルン」誌などに寄稿するほか、ノンフィクション作家としてボスニアの少女を取り上げた『レイア』、第2次世界大戦後、ソ連軍に占領された旧東ドイツの貴族の女性を描いた『残っていたのは石だけだった』(共著)の著作がある

水谷尚子[ミズタニナオコ]
1966年生まれ。日本女子大学大学院博士課程単位取得満期退学。近現代日中関係史が専門。現在、中央大学、東京女子大学、日本女子大学非常勤講師。著書に、『中国を追われたウイグル人―亡命者が語る政治弾圧』(アジア太平洋賞特別賞受賞、文藝春秋刊)などがある

熊河浩[クマカワヒロシ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

45
G20に合わせて、日本政府がビザを発給したそうです。香港の人権問題に注目が集まっている中で、各国首脳にアピールしてノーベル平和賞を受賞しても不思議はありません。この問題は、東トルキスタンと呼ばれるウイグル人の人権問題です。彼女の自伝は、中国政府に抑圧されたウイグル人の話でもあり、古いウイグル社会に抑圧された女性の人生でもあります。サバルタンだとウイグルの固有性が失われて、ウイグルだというと彼女の固有性が失われてしまうような気がします。彼女は商売が上手い。ひとびとの交通をつくるということは、ひとびとのリーダ2019/06/27

けいご

34
チベットのダライ・ラマ14世のような指導者がいなかったウイグル自治区に「平和をもたらす為に奮闘した1人の女性」のお話しです。中国共産党が少数民族を50年以上も、どのようにゴミのように扱っているかがよくわかる1冊でもあり、現代を生きる当事者として、国民として、また人類としてこの世界で生きるとは一体なんなのかを深く考えさせられる大切な1冊でした。もしも自分や家族や友人が中国で起きている虐待や殺戮にあったら...っと考えて読むと心の中で何かしら変化が生まれると思います。全ての人達の明日が来る事を祈るばかりです。2022/10/30

ロビン

22
実業家、人権活動家で、元世界ウイグル会議議長であり、ノーベル平和賞の候補に3度選ばれたラビア・カーディルの自伝。「おまえは家族の一員じゃない。民族の一員なんだ」と教わって育ち「ほかの人の仕事を減らしてあげる人間でありたい」と幼い頃から考え、民族の幸福のために生きる決意をしていたラビアの強い意志と優しさ、勇気、行動力には心底敬意を表したい。出生、成長、結婚、出産、離婚、再婚、成功、政治進出、投獄・・そのどの時点をとっても漢人からの差別や抑圧、そのための困難との闘いである。ウイグルの現実を知ってもらいたい。2021/10/03

スー

17
69長かった・・・前半は産まれてから家族を救うために好きでない人との結婚そしてラビアの商売が成功し家を空け気味やウイグルの文化の影響で不仲になり離婚、活動家で刑務所に入った経験のあるシディックと再婚するも商売で幼い子を置いて半年も連絡が取れず夫婦間は悪化する、この当たりまではラビアを好きになれずまったく読み進めず苦戦。ウイグルの自由のために夫婦は力を合わせ商売は拡大してラビアは有名人になり人民政治協商会議の委員になり習近平にあってウイグル人の現状では訴え遂に投獄される後半は集中して読めました。2022/08/16

ぼりちゃん

9
ウイグル民族弾圧問題2冊目。1冊目で中央アジアの歴史、大国による民族迫害政策の変遷など時間をかけて読んだこともあり、本書はさくさく読み進む。身近に活動家が何人かおり、信念やバイタリティの強さというものを近くで見てきているが、今まで見たことのない類いの強さをラビア・カーディル女史に感じた。家を追い出され血を流されても稼いだお金を不当に取り上げられても民族の誇りと共に強硬的に生きるかと思えば、知恵や妥協を自在に操る柔軟性。私が惚れた男は絶対に私のことも好きなはずだという、女性としての揺るぎない自信。使命感に2020/04/11

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