内容説明
私は暗殺者リストに載せられた!ノーベル平和賞受賞の女性人権派弁護士が明かすイスラム革命の真実。
目次
テヘランの少女時代
裁判官への道
革命の苦い味
戦乱のイラン
都市を襲う戦火
「異様な時代だね」
リビングルームから裁判所へ
テロとイスラム共和国
希望を抱いて
良心の囚人
改革の陰に
ノーベル賞
著者等紹介
エバディ,シリン[エバディ,シリン][Ebadi,Shirin]
1947年生まれ。テヘラン大学法学部卒。イラン初の女性判事となる。イスラム革命により失職するが弁護士として法曹界に復帰。知識人の国外脱出が続くなか、イランにとどまって人権問題とりわけ女性たちや子供の権利や知識人が迫害されるような政治的事件を手掛ける。2003年ノーベル平和賞受賞。テヘラン市在住。夫と二人の娘がある
竹林卓[タケバヤシタカシ]
1948年生まれ。慶応義塾大学文学部英文科卒。「週刊新潮」編集部を経て現在、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんぐり
70
2003年にノーベル平和書を受賞したイラン出身の女性弁護士の回顧録。「次に殺さなければならないのは、シリン・エバディだ」と、情報省の調査書類に自分の名前を発見するところから始まる。イスラーム革命後の激動のイランで、「平等と民主主義の精神に調和したイスラームの解釈こそ真の信仰の表明である」という宗教と政治は永遠に分離されるべきべきという世俗主義(セキュラリズム)の立場で、イランの民主化と女性たちの人権擁護に取り組んできた。信念をもって活動するも、反体制派への弾圧に身の危険を感じて、この本の刊行後しばらくして2019/02/23
ののまる
15
シリン・エバディは、イランの良心、イランの鉄の女ともよばれる、2003年にノーベル平和賞を受賞した、人権弁護士。弁護士としての彼女のイラン政府に対する闘いが主に記されている。本ではイランに留まって活動する決意が記されているが、反体制派による弾圧により、現在はイギリスに亡命したようだ。ノーベル平和賞が政府によって押収された(賞金も税金として納めるように強要)初めての例ということ。在日イラン人によると、反体制派の市民にはすごく人気があり、いまも主に女性達に尊敬されているそうです。2019/01/17
メルセ・ひすい
1
9-33 ホメイニ前のイランの政治の流れ。悪・CIAとのかかわり 米国の石油強奪 なぜ女性がベールをかぶらなければいけないのか? 解説。 人権派弁護士として活躍した半生の中に、知られざるイスラム世界の光と闇を見る−。イラン人として、女性イスラム教徒として初めてノーベル平和賞を受賞したシリン・エバディの、少女時代から賞を受賞するまでの回想録。 2007/11/13