野生のしらべ

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784270000168
  • NDC分類 762.35
  • Cコード C0098

内容説明

ひとりの友だちもいず、校庭のすみにうずくまっていたあのころ、わたしの居場所はここではないどこか「よその場所」だった。自傷行為、強迫的整理癖、ひきこもり…。そうしてわたしは狼と出会い、いまここにいるべき理由を、見つけた。天才ピアニストの移ろいゆく精神の叫び。

著者等紹介

グリモー,エレーヌ[グリモー,エレーヌ][Grimaud,H´el`ene]
1969年、フランスのエクス=アン=プロヴァンス生まれ。7歳のころ音楽教室でピアノの才能を見出され、ピエール・バルビゼに師事する。82年、13歳でパリ国立高等音楽院に入学、同音楽院研究科へとすすむ。15歳でCDデビューを果たし、現在までに20枚近くのCDを発表している。日本をはじめ、ヨーロッパ、カナダ、アメリカ各地での演奏活動を続けながら、99年には狼の保護施設「ニューヨーク・ウルフ・センター」を設立。毎年、数千人の子どもたちが同センターを訪れている

北代美和子[キタダイミワコ]
翻訳家。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。同大学大学院外国語学部言語学専攻修士課程終了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヤクーツクのハチコ

3
堀江敏幸の「音の糸」に言及されていたので読んでみた。フランス人ピアニスト(美人)だから書ける内容だなあと思った。邦題「野生のしらべ」だが、原題はバリエーションズだから変奏曲集といったところか。たしかに最後に収束するためのテーマがいろいろなエピソードで変奏されていた2018/07/23

ゆうちゃん

1
今年グリモーのブラームス ピアノ協奏曲第一番を聴いた時に衝撃を受けた。最終楽章のグールド並の垂直に音の火花が盛るような色彩に満ちたタッチ。ついに本書を読むに至ったわけだが、彼女が歩む人生は神様に選ばれし者のような印象を受ける。霊性とか明らかに普通の人とは違っている。ピアノを弾くために、狼という種を守り導くために正に生まれてきたというのか。今の彼女は輝いているが、そこに至るまでの苦難も見逃してはならない。全人生を通した彼女の喜び、悲しみがピアノの音に現れているのだから。人間は深くどこまでも神秘的だ。2013/11/30

ゆとり

0
音楽は私に合っていた。音楽家であるためには、強迫的な性格でなければならないからだ。どんな活動でも完璧の追求が要求されるものには、生まれつき強迫的な性格が必要であり、音楽も同様だ。楽器やスポーツをやる子どもはだれも、自分のなかにそれをもつものだろう。ほとんど病的とも言えるある種の思考の連続性と同時に、ある種の2過剰、表現による伝達能力を、あらかじめもっていなければならない。p65 私は七歳、そして音楽のなかに、私なりの直感的認識法、つまり現実との直接的なコミュニケーションによってはいりこんだ。自然のコミュニ2013/10/01

かみけん

0
美貌のピアノ天才少女でオオカミ研究家!まさにギフテッドの成長と苦悩そして達した境地。彼女の音楽を流しながら読み進むスリル。音は置かれるべきところに置かれいく。途中からオオカミ研究と人生が交錯して語られるのが興味をそそる。文章も天才なのかも。2020/03/20

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