内容説明
クーパー、ポー、メルヴィル、ホーソーン、ディキンスン、ジュビリー・シンガーズ、トウェイン、映画『国民の創世』、ヘミングウェイ、ハイムズ、エリクソン―アメリカ革命の産物ともいうべき“合衆国”、そこで芽生えた国民文学の独自性を、11名のアメリカ文学研究者が、種々の革命に連関させながら、その深層(真相)を多岐にわたって究明した作家・作品論。
目次
『開拓者たち』―未完の反革命と二つの友愛
ポーと「革命」の表象
「島めぐり移動シンポジウム」と革命の主題―『マーディ』再訪
『緋文字』―ヘスター・プリンの変容に見るホーソーンの革命観
一九世紀の交通革命と通信革命―エミリィ・ディキンスン、鉄道、電信
カラーラインと闘った解放奴隷、ジュビリー・シンガーズ
『コネティカット・ヤンキー』とトウェインの「革命願望」
映画による反革命―『国民の創生』と歴史、人種、メロドラマ
『誰がために鐘は鳴る』と革命
レイシズムの向こうへ―黒人革命とチェスター・ハイムズ
『Xのアーチ』におけるもうひとつの「アメリカ」と核の想像力