内容説明
ミラー劇はバーバリズムを全面的に否定し、人間性の真実を追求する真摯な記録である。それは21世紀の人類への道標となるであろう。
目次
第1部 理想と挫折(ファシズムへの抵抗を暗喩する『黄金の時代』(一九四〇)
幸運という名の不条理『すべての幸運をつかんだ男』(一九四四)
ルーツへの愛とその止揚『焦点』(一九四五)
連帯への目覚め『皆わが子』(一九四七) ほか)
第2部 苦悩に耐えて(内なる悪と外なる悪『転落の後に』(一九六四)
ホロコーストから手渡された罪『ヴィシーでの出来事』(一九六四)
経済破綻と家族の離反『代価』(一九六八)
家庭崩壊と再建の希望『世界の創造とその他の仕事』(一九七二) ほか)
第3部 孤独地獄の彼方へ(大不況の光と陰『二つの月曜日の思い出』(一九五五)と『アメリカの時計』(一九八〇)
秘めたる愛と哀しみと『両面鏡』(一九八四)と『危機に瀕した記憶』(一九八七)
苦い正義『皆の勝ち』(一九九〇)
背徳の虚空『モーガン山を下る』(一九九一) ほか)
著者等紹介
川野美智子[カワノミチコ]
1932年神戸市に生まれる。京都大学大学院修士課程修了、同博士課程単位取得満期退学。英文学専攻。愛知大学(客員)、浜松短期大学、京都外国語大学を経て現在仏教大学教授
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