出版社内容情報
人々を苦しめた黄巾の乱が平定され、都の洛陽では連日お祭り騒ぎが続けられていた。しかし最も戦功をあげた玄徳には、権力を牛耳る十常侍に賄賂を贈らなかったため、田舎の警察署長の官職しか与えられなかった。この地で賄賂を要求してきた巡察官を張飛が叩きのめす。玄徳は天下万民のために立ち上がろうと官職を捨て放浪の旅に出る。
目次:
十常持/勅使/放浪の旅/乱兆/何進将軍の死
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カムイ
35
いつの時代でも政治の腐敗により国が乱れるものだ、張飛は怒り心頭で督郵を八つ裂きにして、劉備放浪の旅に、今も昔も中国の腐敗は死んでも治らいみたいです、因みに、三国志演義では張飛が督郵を痛めつけるが正史三国志では、劉備自ら鞭打ち刑にしたらしい。2020/05/29
gtn
25
虎の威を借る狐どもに見切りをつけ、官軍から離れる三人。操り人形の帝も早世し、無法状態となった。正直者が馬鹿を見、小賢しい者が得をする国の結果は、低レベルの同士討ち。大義なければ、人心も貧することを改めて学ぶ。2023/12/22
まるほ
24
黄巾の乱が収束し、劉備は恩賞として、片田舎の警察署長に任命される。当地では善政を施すが、中央から派遣された視察の役人の腐敗ぶりに業を煮やした張飛が行動に出てしまい、劉備たちは任命地を離れることとなる。▼逃避行での劉備の一時の恋。霊帝の死去。いよいよ漢王朝は崩壊し始める。▼終盤にさりげなく袁紹が登場。2021/04/24
ユウユウ
22
ようやく黄巾賊を平定し終わるも、終わるも今度は宮廷、中枢部がゴタゴタ。劉備、関羽、張飛は一旦別れ時期を待つことに。その設定は昔からあるんだな。2019/10/03
みゃーこ
20
この巻で完全にハマりはじめた。黄巾族との戦の手柄として過小評価、安喜県警察署長に劉備は任命されるが、帝の使者、監郵が訪問。官僚の腐敗仕切ったあり様を目の当たりにする。言われなき讒言により(学ぶところが多い)劉備危うしと思いきや怒り狂った張飛の行動の勇ましさ。スカッとした。そして関羽の言葉。泣いた(袖が鼻水まみれになりながら)以後三国志にドツボのようにハマるものと思われる…2012/11/25