出版社内容情報
今から約1800年前、中国・後漢時代末、黄巾の乱と朝廷内の争いによって、漢王朝は滅びようとしていた。乱れた世を正し、人々の苦しみを救おうと、玄徳・関羽・張飛の三人は、桃園で義兄弟の契りを結び立ち上がった。巨匠・横山光輝の熱筆によって新たな生命を吹き込まれた英雄たちが、悠久の大地を舞台に繰り広げる壮大な歴史ドラマ、ここに開幕!
目次:
黄巾賊の乱/芙蓉姫/張飛/王者の剣/乞食部隊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
71
漫画。言わずと知れた横山三国志の第1巻《桃園の誓い》中平元年、今から約千八百年ほど昔の黄河▽[黄巾賊の乱]涿県(たくけん)の行商人が黄河で洛陽船を待っていた。母のために高価な茶葉を買い帰るところ、黄巾賊につかまり荷運びとして攫われる[芙蓉姫]領主の姫を連れ逃げ出す[張飛][王者の剣][乞食部隊]桃園の誓い「我ら天に誓う 我ら生まれた日は違えども 死す時は同じ日 同じ時を願わん」▽文庫版だと全30巻、このコミックス版は全60巻。名作です。2023年9月で91刷2024/05/27
カムイ
44
三国志漫画と言えば横山光輝さん、吉川英治さんの三国志を基調にしている当然、劉備側に描かれている第一巻では農民に窶している若者、劉備、筵売りをし母親と二人暮し、ある日、母親に貴方は皇族の血が流れているのですよと吐露される、て言うか中山靖王龍勝と言っても子供が300人がいたと云われるらしい、そして楼桑村一帯は劉氏がほとんどである300年間も時間が経っていては減ったくりもあったモンじゃない、大分辛口になってしまいましたが、それでも劉備には人を惹き付ける魅力があるし、関羽、張飛の豪傑に慕われる見方を変えると→2020/04/29
まるほ
28
主人公劉備玄徳、張飛、関羽が登場。▼劉備はまだとりたてて特徴のない単なる若者として描かれている一方、張飛の短気な気質・無茶苦茶な行動、関羽の冷静沈着ぶりは、当初から特徴づけられている。▼第1巻は“桃園の誓い”まで。2021/04/24
SIN EIM
25
【日本好みの劉玄徳】徳の高い人物である劉備玄徳。日本人にとって一般的な三国志の主人公像が、1巻では語られている。小学校の図書館で偉人伝と並んでいても大丈夫なほど、道徳,倫理に傑出した大人物。ただし、【徳】の定義が現代と古代、日本と中国では大きく異なる。これは日中国交正常化の前に始まった作品なので、純粋な勘違いがあり、吉川英治の三国志の影響でもあるらしい。神戸・長田町にある三国志館(鉄人28号の巨大像があるあたり)の講義で色々と教えてもらって勉強になった。三国志の入門書としては最適。全60巻は長大だが2025/03/04
gtn
23
張飛と関羽が、なぜそこまで劉備に惚れ込んだのか。ストーリーの進行を優先させたためか、作者もそこまでは描き切っていないが、三人が桃園の誓いで心を一つにする場面は美しい。一人の人が正義であるならば、その一念は感染する。2023/12/17