出版社内容情報
家康と阿茶(瑠璃)の夢はひとつとなった。
しかし、時代の奔流は二人を未曽有の戦乱へと押し流す。
太平の世…天下統一を目前に本能寺に散った信長。窮地に追い込まれた家康が取った伊賀越えの道。野心を表した秀吉との小牧長久手の戦い…。
物語はついに、関ヶ原そして大坂の陣へ!
薬師として、女として…命と向き合い、誰もが共に生きる道をめざし、阿茶は奮闘する。
秘薬「紫雪」を残して消えた父の謎、病に倒れる家康、豊臣の女たちと交わした和平への道筋とは…。
時代小説「家康さまの薬師」の続編が早くも出版。
内容説明
家康の側室・阿茶局となった瑠璃。しかし、時代の奔流は二人に安寧の時を与えない。本能寺の変に直面し、家康は決死の伊賀越えを図る。さらに、野心に燃える秀吉の大軍が迫る。危急を知らせに走った阿茶の身にも異変が―。天下取りへの男たちの思惑に翻弄される女たちを見守りながら、阿茶は薬を煎じ支え続ける。関ヶ原の戦い後も深まる豊臣家との確執。和平へのわずかな望みを抱き、「戦なき世」のために阿茶は単身、大坂城へ赴く。
著者等紹介
鷹井伶[タカイレイ]
兵庫県出身。2013年より小説を上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fuku3
22
2024.1.14読了。シリーズ第2弾。本能寺の変から始まり江戸初期まで!初巻は薬師瑠璃としての活躍を描いていたが、今巻は阿茶の局(瑠璃)が歴史の案内人として、いかに戦のない世を作ったかを家康と共に駈け足で綴って行く!阿茶が伊賀越えに同道したとあるが、これは創作であろう!がそれ以外の部分は歴史の王道と言った感じで、特別に驚いた箇所はなかった!大阪の陣で和議の使者に初が赴いたのは知っていたが、そこに阿茶が居たのはこれも創作だろう!ここでも秀頼は優秀な人物として描かれているが私的には納得がいかない!2024/01/14
kayo
22
瑠璃は家康の側室、阿茶局となり、家康は徳川幕府を築くまでの怒涛の戦いの中へ。その最中戦略の道具となる女たちは皆それぞれ芯があり、受け身なだけではなく書かれており応援したくなります。信長亡き後の秀吉の躍進、伴う家康との確執や衝突、戦略に頁が割かれるのが多くなり、阿茶の薬師としての活躍は目立たなくなってしまったのが残念でしたが、女目線からの戦の推移はとても分かりやすかったです(覚えることは出来ませんが)。また家康が江戸に活路を得て開発してゆく話は、今まであまり見聞きしたことがなかったので興味深かったです。2023/09/19
メチコ
16
★3+ 本能寺の変から家康の死後までを文庫300頁で。 そりゃ駆け足にもなりますよね。 それでも家康の天下統一までの流れをザっとつかむには悪くないのかも。 ただ創作部分が多分に含まれたとしても阿茶局の目線でのストーリー展開をもっとしてもよかったような気はしちゃうかな。 家康の話になっちゃうのはしょうがない部分もあるとは思うんだけど。 時代をどんどん先へと進めないと終わらないっていうのもあるんだろうけど、前作からの流れを考えると瑠璃の父親の話も半蔵の死もあっさり終わっちゃったなぁ…といった印象をうけました。2025/02/11
kitten
11
図書館本。前作では、瑠璃が阿茶の局になるまでのお話だったけど、今回はそれ以降の話。ただ、ここまでくるともうただの家康メインの歴史モノになってしまい、薬師としての仕事はほぼなくなってしまう。阿茶の局は歴史上の人物だけど、薬師は創作だよね??評価、星22025/04/11
Yuri
9
江戸末期も好きだが、安土桃山時代から江戸初期も興味深い。フィクションとわかっていても、実際に激動の時代に内助の功で時代の表舞台に活躍する人を支えてきた女性がいたということを思いながら読むと、少し違って見える。いつの時代も、自分らしく芯のある生き方をしている人をみるのは興味深く、何より私も頑張らなきゃと思えるから不思議。史実の影にあったであろうことを想像しながら読めるのはまるでちょっとした妄想みたいで楽しい。前作に引き続き続編も大満足の一冊。2024/01/14
-
- 洋書
- GEOMANCIE