出版社内容情報
舞台の中心は中国・北京の紫禁城。泰昌元年(1620年)、皇帝の息子である朱由検(しゅ・ゆうけん)はある日、何者かに井戸へ突き落とされ生死を彷徨う。目を覚ました時、そこには見たことがない一人の女性が立っていた。しかし、初めて見るその女性は、この世の者ではないという。朱由検は、彼にしか見えず、敵か味方かもわからない謎の美女・懐允(かいいん)に次第に惹かれてゆく。
時は経ち、皇帝・崇禎帝(すうていてい)となった朱由検は政務に行き詰まっていた。弩爾哈赤(ヌルハチ)率いる後金軍からの攻撃、臣下の裏切り、国内で蔓延する疫病など、手の打ちようが無い状態が続くが、いつも心の支えとなっていたのは、懐允の存在だった。
この手で触れ、温もりを感じることの出来る妃と、触れることは出来ないが唯一心を許すことのできる懐允の狭間で揺れる恋の葛藤。刻一刻と迫りくる明代絶滅の危機。
──孤独な皇帝が最期に放った言葉は、ある女性への愛、そして民衆への愛だった。
第9回小説現代長編新人賞を受賞した新進気鋭の作家による、史実とファンタジーが織り交ざった切なくも美しい明代末期の物語。
内容説明
舞台の中心は中国・北京の紫禁城。泰昌元年(1620年)、皇帝の息子・朱由検はある日、何者かの陰謀によって井戸へ突き落とされ生死を彷徨う。暗がりで目を覚ました時、一人の女性と出会うが、この世の者ではないことを知る。朱由検は敵か味方か分からない謎の美女・懐允に次第に惹かれてゆき―。史実とファンタジーが織り交ざった切なくも美しい明代末期の物語。
著者等紹介
小島環[コジマタマキ]
1985年愛知県生まれ。愛知県立大学外国語学部中国学科卒業。2014年に「三皇の琴 天地を鳴動さす」で第9回小説現代長編新人賞を受賞。同作を改題した『小旋風の夢絃』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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