出版社内容情報
1800年の時を経て、なぜ『三国志』はいまも面白いのか?
横山『三国志』を読み進めながら、吉川英治から湖南文山、羅貫中、陳寿までの『三国志』の独自性とその魅力を楽しく徹底解明。これまで誰も書くことのできなかった感動?の“三国志”。
連載開始50周年!! 横山「三国志」の名場面116㌻、著者撮影の三国志ゆかりの地写真など54点掲載。名場面もゆかりの地写真も、そして図版もすべて著者の心のこもった名文キャプション付き。
内容説明
1800年の時を経て、なぜ『三国志』はいまも面白いのか?横山『三国志』を読み進めながら、吉川英治から陳寿までの『三国志』の独自性とその魅力を楽しく徹底解明。これまで誰も書くことのできなかった“三国志”!!
目次
桃園の誓い
董卓追討軍
呂布と曹操
徐州の謀略戦
南陽の攻防戦
呂布の末路
曹操の智謀
関羽の千里行
三顧の礼
孔明の大論陣〔ほか〕
著者等紹介
渡邉義浩[ワタナベヨシヒロ]
1962年東京生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程修了。文学博士。北海道教育大学助教授、大東文化大学教授を経て、早稲田大学理事・文学学術院教授。大隈記念早稲田佐賀学園理事長。三国志学会事務局長。専門は古典中国学。古代中国の思想史を研究するかたわら、「三国志」についての一般読者向け解説、啓蒙も精力的に取り組み、映画やDVDの監修なども手掛ける。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みき
33
良本。おそらく日本一の三国志ヲタである渡邉先生の新刊。三国志演義、吉川三国志、横山三国志の関連性を解き明かしてくれました。一般的な三国志に関する知識は吉川三国志、横山三国志を中心に構築されたんだなぁと。横山光輝氏の三国志に対する造詣の深さにも脱帽。相当勉強されたんだろうと。これぞプロの仕事。2022/05/15
厭世GUY
2
小学生の頃に夢中になって読んだ横山光輝著の漫画三国志。高校生の頃に読破した吉川英治の大河小説三国志。物事を大局で見んとするその後の人生観に大きな影響を受けた。三国志は元を辿れば「三国志演義」という中国の歴史書であり、湖南文山が日本語に訳した「通俗三国志」が日本の三国志の源流になっている。それぞれに焦点の当て方が異なり、解釈や結末にも違いがある。慣れ親しんだ横山三国志は曹操の智謀と天才諸葛亮孔明の悲運に焦点を当てたヒーロー譚。本書は、解説とともに横山三国志の漫画が随所に挿入されており、懐かしみながら読めた。2023/01/08
うめうめ
1
横山光輝三国志、じつは一冊も呼んだことがないけど、なぜかシーンの映像はよく見る。漫画と思って侮るなかれ。漫画というメディアで三国志を伝えることの巧みさを教えてくれる。筆者の渡邉先生が相当のファンなので、リスペクト満載で説明してくれるのが面白い。そして三国志の素晴らしさも知ることができる。2023/04/07
kuro_kuroyon
0
横山光輝の『三国志』を底本に、吉川英治版『三国志』と比較しつつ適宜、三国志演義等のテキストからも引用し横山三国志の深掘りを試みる。改めて横山の三国志への深い理解と画力のすごさを感じさせられた一冊。2025/01/02
tada kita
0
”三国志で読む”というより横山・吉川・本家三国志(演技)の比較に重点が置かれている。一度は横山三国志を読んでないと理解は難しかもしれない。2024/02/12