出版社内容情報
当代随一、日本を代表する論客“ 内田樹先生” が論じる納得の「日本論」。
今こそ読むべき名著が待望の新書化!!
第1講 父親の没落と母親の呪縛
第2講 拡大家族論
第3講 消費社会と家族の解体
第4講 格差社会の実相
第5講 学校教育の限界
第6講 コミュニケーション能力とは何か
第7講 弟子という生き方
内田樹[ウチダタツル]
日本の哲学研究者、、思想家、武道家、翻訳家、神戸女学院大学名誉教授。
内容説明
崩壊に向かう日本と、思考停止の日本人。それでも今、自分にできることから始めてみる―。話題の名著が、待望の新書判で再び登場!
目次
第1講 父親の没落と母親の呪縛
第2講 拡大家族論
第3講 消費社会と家族の解体
第4講 格差社会の実相
第5講 学校教育の限界
第6講 コミュニケーション能力とは何か
第7講 弟子という生き方
著者等紹介
内田樹[ウチダタツル]
1950年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。武道家。神戸女学院大学名誉教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。多田塾甲南合気会師範。『私家版・ユダヤ文化論』で第6回小林秀雄賞、『日本辺境論』で新書大賞2010受賞。第3回伊丹十三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
31
潮に掲載されたエッセイやインタビューをまとめたもの。内田節が絶好調です笑。父親が没落し、母親が呪縛を強めるいまの家庭。個人が原子化する中で、家族は解体されていく。それは消費社会が続くためのプログラミング。反知性主義が階層社会化を加速している。一億総クレーマー時代を生んだのはマスコミ。ぼくたちがやることは、大人になる。常識的に考える。古い物はやたら捨てずに、使える物は使う。若い人の成長を支援する。数多ある著書と言ってることは変わらないけれど、引き込まれてしまった笑。今回もまた。2018/06/14
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
29
「こども」と「おとな」の違い、「身の程を知る人」と「身の程を知らない人」の違い、コミュニケーション能力とは何か、学術の課題、など。 十数冊読んできた内田本の中でも、本棚に挿しておいて再読するに値する。2019/11/16
たかやん
25
ー僕たちが目の前にしているのは「問題」じゃないんです。「答え」なんです(p79)ー歴史のダイナミズムの中でいかに自分がちっぽけな存在なのか。グローバル資本主義の結果として、父親の没落・学校教育の衰退・クレーマーの増殖・労働観の変質…etc。それらをもたらしたグローバリズムとは、「どうやって誰もが皆同じものを欲しがらないようにするか」と欲望を"ずらす"数万年間かけた人類の智慧を破壊して、誰もが同じような欲望を抱き「欲しいものが手に入らない」飢餓感を植え付けるシステムへの書き換えだったのだと。2018/12/04
阿部義彦
23
内田樹先生の現代を生き抜く知恵。〈学校はただ教育商品、教育サービスを売る店舗の様になり果てました。学校の先生とコンビニの店員の間に本質的差は無いんです。 〉〈今の日本は「子供」の数が異常に増殖してしまった社会です。誰もが「おい、何とかしろよ!」と怒鳴るだけで「はいはい、私がやっておきます」という人は出てこない。 〉〈僕は共同体の同胞が「自分より劣等である事」を願う様な人間を、共同体のフルメンバーとして迎え入れたくはありません 〉そう思わない人はそのままで結構です。ただ同感する人がいたら連帯しましょうね。2017/04/08
奏市
17
単純化すると、今の日本の家族的・地域的共同体は昔と比べて良くないものになった(前の世代がそういう風に作ってしまった)、一人一人が自己の利益(金) の最大化にしか興味ない人間になってしまったので、そこを変えていかないと日本は存続できないといった内容。地域の火事を防ぐためには「夜回りするような暇があれば、どこかで金を稼いできて、その金で行政サービスを買う方がずっと効率的だ」と考え、「そうやって地域共同体も崩れ」たというのは、そうかなと思う。ただ、誰も真相をわかっていないみたいな主張の仕方は、読むのが疲れた。2020/04/19
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