内容説明
物語の中から厳選した文言から、まったく新しい視点で“中国四大奇書”の一つを解き明かす!!「水滸伝」の新たな魅力。
目次
序章 『水滸伝』について
第1章 「豪傑たち」をめぐって(豪傑と酒;女将と悪女;快足と刺青;あだ名 ほか)
第2章 「梁山泊」をめぐって(梁山泊のリーダー;梁山泊の軍師―呉用;山の砦;物騒な居酒屋 ほか)
第3章 『水滸伝』の魅力をめぐって(出会いと伏線;『水滸伝』の時間;侠の精神;水滸語りと水滸劇 ほか)
著者等紹介
井波律子[イナミリツコ]
中国文学者。1944年富山県生まれ。京都大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程修了。金沢大学教授を経て国際日本文化研究センター教授。2007年『トリックスター群像―中国古典小説の世界』で第10回桑原武夫学芸賞受賞。2009年3月同センター教授を定年退職、現在名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
荒野の狼
2
本書は、もともと横山光輝著・決定版「水滸伝」全6巻の巻末に6回にわたって連載された「水滸縦横談」、および潮出版社ウェブマガジンに26回分を連載された「水滸縦横談」を合わせて一冊の本にしたもの。取り上げられているトピックは、酒、悪女、刺青、あだ名、親孝行、魔術師、一騎打ち、武器、徽宗と4悪人、招安、物騒な居酒屋、他の白話小説などで、内容は、100回本に限られる。肩の力を抜いて、パラパラ抜き読みしたい本。2015/10/20
遊未
2
水滸伝を知っている人が対象の本でしょうが、水滸伝を知っていれば気楽に読めても物足りない。というところでしょうか。挿絵は興味深いですが、漫画(水滸伝)は要らないと思います。その分、文章で内容が欲しかったです。2016/01/24
よむよむ
1
三国志演義はの登場人物は年をとるが、水滸伝の登場人物は年をとらないという話が面白かった。確かに梁山泊に入る前の個々の物語では時間の流れがあるけれども、梁山泊に入ってしまうと時間が流れてないようだ。水滸伝の前身の講釈師の水滸語りは梁山泊の好漢が一話完結で活躍する話だったようだから、さもありなんである。そんな安定した世界に結末をつけた人がいて現在の水滸伝が出来た。読売新聞にコボちゃんの最終話が長編で連載されるようなものだ。それに、どんな結末を望むだろうかと考えてみると、水滸伝のあの結末もさもありなんと思える。2020/11/25
木倉兵馬
1
中国四大奇書の一つ『水滸伝』の解説本。Webページや横山光輝版の解説ページに書かれていた文章をまとめたものだそうです。ネタバレが割と大丈夫な人間なので問題なかったのですが、先に百二十回本の訳を読んでいたほうがより楽しめそうですね。北方水滸伝は改変が激しいので、この本の著者、井波律子さんの訳した本が良いです。2019/09/13
Akito Yoshiue
1
値段が高いだけにもう少し踏み込んだ考察が欲しかった。2013/07/04